紅一点×SnowMan⑦ (ページ49)

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北斗とは大人の時間を過ごした。

彼が私に対して抱いている感情は分からない。
だけど、いろんなプレッシャーに耐えきれない
自分の心を保つには、北斗の温もりはすごく安心する。

いつもならそのまま眠ってしまうけど、
今日はなんだか眠れなくて。

隣で寝息を立てる北斗を起こさないように、
そっと起き上がるとキッチンに向かった。

ルイボスティーを淹れて、ベランダにでる。

なんとなく星空を見たくなって、久々にベランダに出た。
お気に入りのチェアに座って上を見つめる。

そしたら、風に流されて、
隣からわずかな煙と匂いがやってきた。

あれ。この風向きってまさか。

「ひょっとして永瀬いる？」

永『うわっ。びっくりした。Aちゃんですよね？』

「うん。なんか煙が流れてきて。」

永『あ。タバコの匂いあかんかったです？やったら消します。』

「ううん。大丈夫。気にしないから吸ってていいよ。」

永『そしたら遠慮なく。』

カチカチと音がしてどうやら2本目を吸っているみたいだ。

「タバコ吸うんだね。」

永『うん。やっぱこんな仕事してると、吸いたくなっちゃうんすよね。Aちゃんは、、、。吸わんか、流石に。』

「うん。一応美容には気を遣ってるから。」

永『なるほどなー。』

アイドルの鏡やんって笑いながら言ってる。
表情はパーテーションがあって見えないけど。

永『あ。そういえば！デビューおめでとうございます。』

「ありがとう。ようやく永瀬に追いついたよ。」

永『何言ってるんすか。俺よりテレビ出てますやん。』

「そんなことないよ。やっぱJr.とデビュー組ってなると全然違うから。」

永『そっか。まあ、ほんまに、良かったっすね。』

「うん。ありがとう。」

それからしばらく無言の時間が流れる。

永『やけどさぁ。』

「あのさ。」

ちょうどお互い話すタイミングが同じになってしまって、
言葉が被る。

永『大した話やないので大丈夫です。』

「私も。全然大した話ではない。」

永『顔見てないから話すタイミング分からんわ。、、、。こっち来ます？』

「めっちゃすっぴんなんだけど。」

永『夜やしあんまり分かりませんよ。とりあえず来てください。』

北斗のことが一瞬頭をよぎったけど、
寝てるから大丈夫だろう。しかも隣にいるし。