紅一点×SnowMan⑦ (ページ34)

今日:51 hit、昨日:245 hit、合計:84,209 hit

side WATANABE ページ34

Aを待っていたら、しばらくしてAが
部屋から出てきた。

話が終わったぽい。
話しかけようとしたら、Aはスマホを
取り出し電話をし始めた。

A『もしもし北斗？』

え？北斗？
どうやら電話の相手は北斗みたいだ。

てか北斗のこと呼び捨て？
前まではそうじゃなかったよな？

また、こうして頼る人間は俺じゃないのか。

いつもそうだ。初動が間違っているのか、
俺には頼る気がないのか。

A『うん。ありがとう。』

そう言って電話を切るA。
俺はすぐに話しかけに行った。

「おい。」

A『うわっ。びっくりした。帰ってなかったの？』

話しかけたら、目を見開いて驚いてるAがいる。
ただでさえ大きな目がさらに開かれていて、可愛い。

「うん。それよりさ、、、。」

『ん？』

北斗と何の話していたわけ？
そう聞きたかったけど、今じゃない気がして
その言葉は飲み込む。

「何でもない。お前大丈夫か？」

『、、、何が？』

全然話の脈絡が繋がってないよな。
俺の中では繋がっているのだけど。

「ひょっとして今回のデビューとお前が風磨と別れたことは関係ある？」

なんかタイミング的にも何かありそう、とは思ってた。
Aが風磨と別れるとしたらそのくらいしかないから。

『、、、ないよ。』

そう言ったAの顔は苦しそうで。

絶対関係あるじゃん、そう思ったけど、
なんとなく聞かない方がいい気がして、
それ以上聞くのはやめた。

「、、、そっか。」

『あのさ。1箇所付き合ってくれない？』

「分かった。」

どこに行くのだろう。
分からなかったけど、とりあえず車に乗り込む。

「車新しいのにしないの？」

『うーん。してもいいのかもしれないけど、面倒だなぁ。次買い換えるとしたら結婚の時かな？』

「は？結婚するの？」

さらっと言うもんだから、嘘か本当か分からない。

『いや、しないよ。例え話。そんな感じで人生のライフステージが変わった時でいいのかなって。』

「なるほどね。」

びっくりした。さすがに別れてすぐに結婚はしないか。
しかもデビューのタイミングで。

「じゃあさ、次彼氏できた時とかでいいんじゃね？」

『あー。確かに。それもありだね。』

彼氏に買ってもらおうかな、なんて言いながら、
俺の発言にAはケラケラと笑っている。