紅一点×SnowMan⑦ (ページ32)

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side YOU ページ32

秀明くんに残るように言われて、
みんなが部屋を出た後に1人残る。

滝『、、、。悪かったな。』

「なんのこと？SixTONESのデビューのこと？風磨と別れたこと？私達のデビューのこと？」

『あ、まあ。諸々含めて全部。』

「謝るくらいならしなきゃいいのに。」

ほんとそれだ。
社長が社員に謝ってどうするのよ。
しかもどうしようもないんだし。

『その、風磨の写真は完全に消去もしてもらったし、念書も書いてもらってるから、世の中にでることはないよ。』

「、、、そう。なら良かった。」

そう。別れることになったあの日、
秀明くんに呼び出されて告げられたのは、
風磨との写真が撮られたことだった。

京都に2人で、母の遺骨を取りに行って、
散骨とデートをしたあの日。
天橋立で歩いているところを撮られたのだ。

完全に油断していた。
日頃、自宅周辺のマスコミ対策は、
かなり厳重にされてるから撮られることはまずない。

けど、旅先はそうではない。
私はあの日のことを思い出して、胸が苦しくなった。

風磨と別れること。
これが事務所が出した条件。

事務所と週刊誌側でどんな話がされたかは
分からないけど、他のスクープと交換したか。

もしくは、今後のスクープについて
提供するかの話をしたのかもしれない。

「あの時にはデビューは決まっていたんでしょ？」

『あぁ。』

「タイミングとしては最悪だもんね。異物である私のスキャンダルなんてさ。それも事務所の人間同士の。」

『、、、申し訳ない。』

「別に。撮られた私が悪いんだし。」

そう。前提として、私が悪いのだ。

事務所から別れるように言われて、風磨との関係か、
自分自身の保身か、選んだのは私なんだから。

『まあ、今後は気をつけろ。』

「大丈夫。彼氏は作らない。けど、交友関係は自由でいいでしょ。」

『まあ。何かあれば事務所は全否定するし、撮られた人間とは疎遠になってもらうからな？』

「そう。」

もちろん迷惑なんかかけるつもりはないけど、
北斗の温もりを知って、私は誰かが居ないと
眠れない身体に戻ってしまってるから。

彼氏じゃなきゃいいんでしょ？
だなんて都合良く解釈してる。