紅一点×SnowMan⑦ (ページ29)

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なんだか温もりが欲しいなぁ。
私は少しだけ距離をつめる。北斗は気づいてなさそうだ。

彼の肩に私の頭を乗せる。
そこで北斗は気づいた。

『どうしたの？』

「んー。」

『おいで。』

両手を広げてくれた北斗の胸に飛び込んだ。

『うわっ。』

そのまま膝の上に乗り、向かい合わせの状態になる。

「重くない？」

『軽すぎるよ？』

私はその言葉に全身を彼の身体に預ける。

心臓の音が心地よくて、
しばらくそのまま抱き合っていた。

『はい。おしまい。』

「えー。」

『寝るんでしょ？そろそろ。』

「いやだ。」

『明日の仕事は？』

「朝から雑誌。」

『なら寝ないと。』

私を降ろして、立たせる。
彼はいつも私が寝たのを確認して自宅に帰っている。

「うん。分かってるけど。もう少し一緒にいてくれないの？」

『、、、いいの？』

私は言葉には出さずに北斗に抱きついた。
北斗は無言で私を寝室へ連れていく。

『今なら後戻りできるけど。』

その言葉に首を横に振る。

『もう止めないからね？』

そう言うと私に深い口付けをしてきた。

ほんと自分自身の弱さが嫌になる。けど、
こうでもしないと風磨のことを忘れるなんてできない。

「北斗、、、もっと。」

『はぁ。煽るの上手。どこで覚えてきたの？』

その質問には答えずに彼の身体に手を強く巻き付ける。
そのまま2人でベットに沈んでいった。

「北斗は今日は何？」

『んー。オフ。』

「、、、まだ居てくれる？」

『一回荷物取りに帰るね。鍵借りといていい？』

「うん。」

玄関まで見送ってくれた北斗に
口付けをされると私は自宅を出た。

結局前と同じことをしてる。
いつも気持ちが最大限に沈んだ時にそばにいるのは北斗だ。

こうやって人の温もりを知ってしまうと、
離れることってできないよな。

事務所から言われたのに。
分かってるけど、自宅ならいいじゃんなんて考えてしまう。

都合よく解釈して、私は雑誌の撮影に向かった。