紅一点×SnowMan⑦ (ページ11)

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滝『そのまんまだよ。モンストのCMが決まったってだけ。』

「そもそも違うでしょ。今日はその発表じゃなかったはず。だって、モンストのCMって私だったじゃない！」

そう。モンストのCM発表の予定ではなかったと
確信できるのは、そもそもこのCMは
私が行うはずだったものだから。

そのこと自体は私じゃなくなったのはどうでもいい。
問題はそこではないから。

滝『あー。スケジュール都合でAから変更することになったんだよ。お前忙しすぎるから。』

「嘘つき。今のスケジュール管理見てたら分かる。そんなんで変更になることはない。別に私じゃなくなったことはどうでもいいの。」

滝『そんなの分かってるよ。大人の事情、としか言えないんだよ。』

ありえない。
樹や優吾の顔や言葉が頭から離れない。

私がこれだけ悔しいのだから、
彼らの悔しさはそれ以上だと思う。

「ありえない。みんなの夢を壊して楽しいの？」

滝『そんなわけない。遅れるだけだから。』

「は？」

滝『色々と理由があるんだよ。それから、もう一つ、お前に大切な話がある。』

秀明くんはそう言うと、もう一つの話を切り出した。
それは、望んでいたことだったのに。

だけど、その代償はあまりにも大きくて。

滝『Aの選択肢は一つしかないよ。』

「分かってるよ。で、どうしたらいいわけ？」

滝『明日までに、どうにかしてきて。』

「非情だね。」

滝『、、、申し訳ないと思ってるよ。』

「今、秀明くんに言われても全く響かないよ。」

そう言うと秀明くんは黙っている。

「もう帰る。後はないよね？」

滝『ああ。ごめんな。』

「思ってもないこと言わないで。」

今日はたまたま撮影のない日だったから。
私は急いで自宅に帰る。

「もしもし？あのね。」

自宅に帰ると私はある人に電話した。

こんな未来が待ってるなんて思わなかった。
私は静かに涙を流した。