紅一点×SnowMan⑥ (ページ21)

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side YOU ページ21

なべくんに言われた、
【それが答えなんじゃねーの？】ってセリフが
頭から離れない。

やっぱりSnowManとしてデビューしたい
という気持ちが大きいのは確かで。

だけど、私がいることでデビューが遠のくのであれば、
自分が身を引くのも一つなのかなと思ってしまう。

重たい気持ちのまま、自宅に帰る。
薄く明かりがついているところを見ると、
彼が来ているのは確かだ。

『おかえり。』

「ただいま。今日早かったの？」

『まあね。ご飯も作ったよ。』

確かに部屋に入ってきた時に、
美味しそうなカレーの匂いがした。

「え？風磨が作ったの？」

『うん。俺、ちゃんと作れるのよ？まあ、Aの料理がおいしすぎるから、いつもは作ってもらってるけどさ。』

確かに、いつもは私が料理をしていることがほとんどだ。
結構リクエストもくれるし、美味しいって
言ってくれるから作り甲斐がある。

「匂いが美味しそう。お腹空いてきたかも。」

今日は食欲がなくて何も食べてなかったから。
すぐに美味しそうなカレーとサラダが出てきた。

『どうぞ。』

「いただきます。」

スプーンで一口すくって食べる。

「美味しい、、、。」

『ほんと？良かった。』

「ほんと、美味しい、、、。」

料理の温かさに色々と張り詰めていた
気持ちが溶けていく。そしてそれに比例するように
涙がでてくる。

正面に座っていた風磨は私の隣にやってきて。
ただただ、頭を撫でてくれている。

「聞かないの？」

『え？』

「なんで泣いてるか。」

『、、、。俺さ、これでもAと付き合って2年以上経っているわけですよ。仕事のことでしょ？分かったけど、聞かないよ。言えないこともあるだろうし。』

私のことを理解してくれて、
こうしてそばにいてくれるのが心強すぎて。
私は食事を止めて、彼の胸に飛び込む。