紅一点×SnowMan⑥ (ページ18)

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2人で駐車場に向かう。
なべくんはほとんど話さない。

いつものように助手席に乗り込むと
なべくんの家に向けて走り出した。

渡『で？』

「え？」

渡『何があったわけ？お前今日一段と様子がおかしかったよ？』

なべくんを誤魔化すことはできなかったか。
こうやって私の変化にメンバーの中では
いち早く気づいてくれる。

「いや、その前の仕事がハードだったから疲れただけ。」

渡『嘘だね。誤魔化すなよ。』

「、、、。言えないの。」

そう。この話は秋頃にはみんなの元に行くと思うけど、
今はまだできないから。

渡『そう。』

なべくんは不満そうな顔をするけど、
それ以上言及してくることはない。

この仕事をしている以上、言えないことがあるのは
お互い様だからその辺りは分かってるみたい。

「私ってSnowManに必要なのかな。」

渡『は？当たり前だろ。7人でSnowManだよ。』

「そっか。ありがとう。」

今はこの言葉だけで頑張れる。
なべくんに感謝しながらも、自分の気持ちを
整理することはできなくて。

静かに涙を流しながら運転した。

翌日からサマパラが始まる。

Snow Dreamを歌っている時に涙が止まらない。
頑張って歌うけど、泣いてるのは
みんな気づいていたと思う。

こうやって7人で立つステージが
最後だと思うと辛すぎる。

なべくんが私の様子に気づいて肩を抱いてくれる。
私はそのまま涙を流しながら歌い続けた。

やっぱり私の居場所はSnowManだと思う自分と、
本来のデビューすべき男性アイドルグループとしての
姿をしてほしい自分と。

狭間にいるこの感覚にどうしたらいいか分からなくて。

そのまましばらく答えを出せないまま、
みんなに増員の話が伝えられることになった。