紅一点×SnowMan⑥ (ページ1)

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side FUKAZAWA ページ1

A『えっ？どゆこと？』

「むふふ。着いてきちゃった♡」

阿『ほんと最悪。』

今日は阿部ちゃんとAが2人で
卒業祝いのデートをするってことだったんだけど。

阿部ちゃんに無理矢理集合場所を聞き出して、
2人でAがくるのを待っていた。

安定のシルバーのポルシェでやってきたAが
俺の顔を見て驚いてる。

A『まあ、ここロータリーだからとりあえず乗って？』

そう言われて2人で乗り込む。
助手席を阿部ちゃんに許したのはせめてもの優しさだ。

乗り込むとすぐに車を走らせるA。

「ねぇー。今日どこ行くの？」

A『待って。知らずについてきたわけ？』

「うん。」

阿『なんでふっかもいるわけ。まじで嫌。』

「いいじゃん。1人でも多い方が楽しいし。で、どこ行くの？」

A『日光だよ。歴史の勉強も兼ねてね。』

なんていうか、頭の良い2人らしい行き先だ。

阿『せっかくなら遠出したいよねってなってさ。タイミングが合えば桜も見れるかもしれないしね。』

そのまま車を走らせる。
車の中ではなぜか恋バナが始まった。

A『へー。阿部ちゃんの彼女、大学の同級生なんだ。』

阿『うん。そういえば俺の話ってあんまりしないもんね。』

A『私、みんなの聞かないから知らないや。』

「あー。話してる時、あんまりAいないかも。てか、風磨の話になるからさ。」

A『だよね。私の話はみんな知ってるのにね。』

阿『風磨が話しちゃうからね。』

7人でいる時は他の話になることが多いし、
去年は照のこともあったから、
ほとんど話をしてこなかったな。

阿『ふっかはどうなの？前は彼女いたよね？』

「あー。その子は別れた。今は別の子。」

A『さすがだね。』

阿『コロコロ変わるの、褒められたもんじゃないよ。』

そう。Aへの恋心を諦めてから、
ちょこちょこ彼女はできるけど、なかなか
長続きすることがない。

別に今も好きという感情があるわけではないけど。

無意識に比べてしまうのは、やっぱ身近に
最高傑作のアイドルがいるからだろう。

俺もだし、多分なべもそう。

というかなべは多分まだ好きだと思うんだよね。
あのなべが彼女を作らなくなったのは、
きっと色々と自分の気持ちに気づいたからだろう。

そこで彼女をコロコロ変えながらも作ってしまう俺と、
彼女を作らないなべには大きな差がある。