紅一点×SnowMan⑤ (ページ41)

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牧さんと一緒に車に戻る。
車の後部座席にいたふっかは黙って俺の肩を叩いた。

「Aの言った通りだった。俺を利用して、事務所の人間に近づきたかったって。」

深『そっか。Aに謝れよ。照が悪いわけではないけど、Aは一応忠告していたんだから。』

「ああ。そうだな。」

牧『今後のことはどうしますか？』

「もう、任せるよ。俺は別れたし。」

牧『分かりました。』

牧さんが気を遣って俺を自宅まで届けてくれる。

ふっかも一緒に降りて自宅までついてきてくれた。

深『もう、誰もいないからさ。』

「あぁ。ごめん。」

俺は悔しさと悲しみといろんな感情が入り混じっていて。
とにかく涙を流していた。

次の日、俺はレッスン室に入ったら
Aのところに向かう。

「A。」

A『ん？』

約1年ぶりに話すからすごく緊張する。

「お前のお姉さんと別れてきた。Aの言った通りだったよ。」

A『そっか。』

「ちゃんと忠告も聞かずにごめん。そして結果、怪我に繋がってしまったのもごめん。」

A『ひーくん。』

唇を噛み締めて俯いていた俺に向かって
名前を呼んでくれる。久々に聞くひーくんの声に
涙が出そうになる。

A『私はもう大丈夫だから。ひーくんが気づいてくれて良かった。私の方こそ、身内である姉が迷惑かけてごめんね。』

謝る方は完全に俺なのに。
Aはむしろ被害者だ。

そんな彼女が謝ってきたことに
申し訳なさが込み上げてくる。

「いや、どう考えても俺が悪い、、、。」

A『違うよ。悪いのは姉だよ。LINEも追加してくれる？あとグループLINEにも招待してよ。』

Aはスマホをひらひらとして笑っている。
もうこの話はおしまいってことか。

「ああ。もちろん。」

俺はAのアイコンのブロックを解除して、
代わりに彼女のアイコンをブロックした。

そしてSnowManのグループLINEに招待する。

佐『やっとかー。Aだけ個別に連絡するの面倒だったよー。』

阿『ほんとそれね。』

深『良かったな。』

宮『そうだね。』

渡『次は変な女に捕まんなよ。』

「いや、当分彼女はいいや。」

A『まあ、そうなるよね。』

なんとなくギクシャクしていた関係性も大丈夫そうだ。
来年からYouTubeも始まるし、嫌な雰囲気のまま
年越ししなくて良かった。そう思った。