紅一点×SnowMan⑤ (ページ37)

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side YOU ページ37

「風磨、帰ろ。」

いつもなら風磨はSixTONESとご飯に行くだろうし、
私は居残り練習をしたり、事務所で他の仕事の
打ち合わせをすることが多いんだけど。

今日はすぐに帰ると決めていた。

菊『うん、分かった。』

みんなに挨拶をして風磨と帰る。
完全に誤解させてしまったんだな。

私と風磨は自宅に帰り、
さっきなべくんと樹にした話を始めた。

「という訳です。」

内容を全て話し終えると、ソファの隣に座っていた
風磨が私の肩に頭を置いていて。

『そーゆーことか。ほんと焦ったわ。』

「なんかジェシーが聞いたタイミングが悪かったんだと思う。最初にひーくんと姉の話をしたから。」

『なるほどね。』

ふぅ、と息を吐いて私の顔を見ている。

「だから連絡も返してくれなかった？」

地方での仕事の間、LINEをしたけど返信がなくて。

忙しいのかなってくらいにしか思っていなかったから。
けど、きっと彼は色々と考えていたのだと思う。

『まあ、そうだよね。俺と別れたいのかなとか、結構考えたよね。』

風磨の目の下にはうっすらとくまが見える。

「大丈夫。それはないよ。しかも、それを健人に相談することはないから。」

『よく考えたらそうだよな。まじごめん。』

「ううん。今回は色々とタイミングが悪かっただけ。」

彼の落ち込んだ顔を見て、
私も悪いことをしたなと思った。

少なくとも、私が振ることはないのに。

『別れないよね？』

「うん。大丈夫。」

風磨をぎゅっと抱きしめたら、少し安心したらしい。

『だめ。足りない。』

あ、珍しく甘えたモードだ。
きっと公演も近いからだな。

「はいはい。」

その日はなかなか風磨は離してくれなかった。

そしてサマパラが始まる。

まずは私達だ。
健人のファンの一部の人は私が出ることに
否定的だったみたいだけど。

それでも、あまり絡まないようにした演出や、
お客さんのそばに行かないように配慮してもらって
どうにか終えることができた。