紅一点×SnowMan⑤ (ページ20)

今日:248 hit、昨日:412 hit、合計:122,936 hit

side YOU ページ20

なべくんが出て行った後、すぐに風磨が入ってきた。

『今日は俺泊まるから。』

「、、、ありがと。」

風磨はきっと聞きたいことがたくさんあると思う。
だけど、今、何も聞かないのはきっと彼の優しさだ。

『とりあえず今は休んで。』

頭を撫でられていたら気づいたら眠っていて。

起きたらお医者さんの診察を受けて、
退院できることになった。

家に帰り、少しだけ気持ちがホッとする。

ソファに体を預けて、息を吐く。

目の前に暖かいハーブティーが置かれた。

「ありがと。」

『いーえ。』

ハーブティーを一口飲んで心を落ち着かせる。

『でるんでしょ？明日。』

「うん。休みたくない。」

『そう言うとは思っていたよ。俺は止めないよ。』

「うん。知ってる。」

私がそう言ったら風磨は笑っていて。

『だよねー。俺もそこそこプロ意識高いからさ。自分だったら休まないって思っちゃった。けど、彼氏の立場としては休んでほしいけどね。』

「まあ、休んだほうがいいのは分かってるんだけどね。」

『で、何があったわけ？俺に楽屋とかレッスン室に絶対来ないでって言ったことと関係あるんでしょ？』

「ある。」

そこから私は簡単に話していく。

『なるほどねー。お姉さんいたんだ。』

「うん。ほんとろくな姉じゃないから話したくもないんだけど。」

『にしても俺は許せないよね。彼女傷つけられて。』

風磨は本当に怒っていて。

「とりあえずは警察に任せるしかないし、私は仕事をするだけだよね。大怪我しなくてよかったって感じ。」

『まあ、そうだよな。それしか無理だよね。』

彼はため息をつくと両手を広げた。

「ん？」

『おいで。泣きなよ。泣いてないでしょ？』

彼の言葉に私は何も言えない。
ここまでよく分からないままきたから。

無言で彼の胸に飛び込むと私は無言で涙を流した。
風磨はただただ、頭を撫でてくれる。

「、、、ありがと。少し落ち着いた。」

『いーえ。俺はこれくらいしかできないからさ。舞台中とかは翔太とか信頼できるスタッフさんとかに守ってもらって。あと、しばらくは俺こっち泊まるからさ。プライベートは頼ってよ。』

「うん。ありがとう。大好き。」

『、、、え？いま？』

私が突然言ったものだから、
風磨は目を見開いて驚いている。