紅一点×SnowMan⑤ (ページ11)

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side YOU ページ11

個室の料理屋さんになべくんと一緒に入る。

渡『何飲む？』

「ウーロン茶。」

渡『はいよ。俺もそうしよっと。』

私と2人で食事に行く時は、
なべくんも飲まないでいてくれる。

きっと彼も強いタイプの人間ではないからだろう。

目の前にはウーロン茶と軽食。
でも、食欲の出ない私は口をつけられない。

渡『大丈夫、、、なわけないか。』

「ほんとごめん。私、ひーくんに言いすぎたかな、、、。」

渡『難しいところだよね。』

家族のことを少しだけ知っているなべくんは
複雑そうな顔を浮かべる。

渡『てかさ、俺もやばい人ってことしか知らないんだけど。そもそもAの家族関係もよくわかってないし。』

「、、、。ここだけの話にしといてね。」

渡『分かってるよ。』

私はそう言うと、私達家族について話し始めた。

「お母さんが今は精神病院にいるって話はしてるよね。」

渡『おう。』

「お父さんはね。本当に分からないの。多分別れてるってことくらいしか。物心ついた時にはもう居なかったから。」

そこから家族について詳しく話をしていく。

元々、父はスウェーデンに住んでいて。
そこで留学に来ていた母と知り合ったらしい。

父の母、私のおばあちゃんが日本人である父と母は
結婚したかったらしいんだけど、父の家族に
結婚を反対されたらしい。

だから2人はいわゆる今でいう事実婚だった。

そこで生まれたのが私と姉。
姉は父の戸籍に入っていたから父の名字、
私は母の戸籍に入っていたから母の名字を名乗っていて。

あまりこの辺は母も教えてくれなかったから
詳しいことは知らないけど。