紅一点×SnowMan④ (ページ29)

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「ジャニワの客席の反応的に大丈夫だと思うよ。」

A『え？』

「やっぱさ、中島や勝利、ABC-Zのファンが多いわけじゃん、観にくるの。でも、松雪のアクロの時が一番湧いていたよ、客席。」

田『へー。そうなんだ！なら大丈夫じゃん。』

渡『良かったな、A。』

A『うん、良かった。』

そう言って笑った松雪の顔にどきっとする。
自然に笑ったら可愛いじゃん。

それから時間も時間だしってことで解散する。

「みんな電車？」

田『俺としょっぴーはそう。姉御は？今日は車じゃないの？』

A『今日は自宅が近いから歩いて来た。』

「じゃあ、俺と一緒か。」

俺は少しだけ距離あるけど。
酔い覚ましにちょうどいいからと歩いて来た。

渡『じゃあ、気をつけて。風磨ちゃんと送っていけよ！』

「おん。」

樹と翔太と別れて松雪と2人きりになる。

「2人とか、初めてだな。」

A『そうですね。慣れないです。』

「確かに。」

言葉は少ないけど、決して気まずいとかではない。

「てかさ、もう一軒行かね？」

なんとなく離れるのは惜しいなと思って、
松雪に声をかける。

『そうですね。私も明日は半日オフなので。少しだけなら。』

お、意外とのってきた。
断られると思っていたから予想外だった。

俺はとりあえず行きつけのバーに向かう。
そこは必ず個室を用意してくれるからありがたい。

「んー、何飲む？」

『私はオレンジジュースで。』

「あれ、全く飲めないの？」

『いや、なんか樹に禁止されてるんですよね。何でかわからないんですけど。』

「へー。その時何飲んだ？」

『ワインです。』

「じゃあさ、ワイン以外ならいけんじゃね？これとか多分優しいよ。」

俺が指差したのはファジーネーブルだ。
ちょうどオレンジジュース飲もうとしてたし。

「これ。ほぼオレンジジュースみたいな感じだからさ。」

『そうなんですね。それならいっかな。』

俺はウイスキーのロックを、
松雪はファジーネーブルを頼んで乾杯する。

「んまっ。」

『おいしいれすね。』

「は？」

一口飲んだだけで松雪の舌が回っていない。

「待って、そんな弱いの？まだ一口だよね？」

『んー。そんなことないよ！』

にこにこと笑う松雪の様子を見て確信する。