side WATANABE ページ21
A『私ってグループを脱退した方がいいのかな。』
「え？」
Aに呼び出されて、
何を言われるのかと思ったら、まさかの言葉だった。
A『いや、今回の舞台だって、ドラマの仕事で出られなかったし。今までもそうだったから。私居なくてもみんなやっていけるよなって。』
「、、、。」
Aの言葉に何も言えない。
確かにみんな一回は思っていたことだと思う。
けど、Aの認識と俺達の認識は違うんだよな。
『私がいるからデビューできないんだよね、みんな。』
「は？誰、そんなこと言ってたの。」
『え。スタッフさんとか。』
まじで信じられない。
そんなことをこの期に及んで言ってる人間がいるのかよ。
「それは違うだろ。」
『え？』
「むしろ逆だよ。俺たちはまだまだ世間の認知度なんてほぼないけど、Aは朝ドラとかドラマにたくさん出てんじゃん。だから、デビューできてないのは俺達の実力不足だよ。」
『そんなこと、、、ないよ。』
「でもさ、俺は感謝してんのよ。」
『どういうこと？』
「やっぱさ、こうやってドラマとかに出て、SnowManの名前を世間に広めてくれてるの。俺はすげーと思う。だから脱退をしたいなら反対はしない。けど俺はSnowManにはAは必要だと思ってる。」
俺の言葉にAが涙を流している。
「舞台に出れないとかは気にすんな。他で頑張ってるから仕方ないだろ。別々のところで頑張っていても、みんなでSnowManだよ。」
俺はなんとか伝わって欲しいと思って、力強く訴えた。
『、、、ありがとう。』
「ん。」
『私、SnowManで頑張る。』
「おー。もちろん、スケジュールが合えば俺達と舞台やライブに出てほしい。けど、お前のやりたいようにやってよ。それも悪いことではないから。」
『なべくんに話してよかった。本当にありがとね。』
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作者名：しょこら | 作成日時：2024年2月2日 6時
