⭐︎ ページ8
それからどうにか私でも乗れそうなものを
探すんだけど、当然ないわけで。
「私待ってるからみんなで乗ってきて？」
渡『じゃあ俺も一緒に待つわ。』
阿『いや、そこは俺でしょ！俺絶叫無理なのに。』
深『はいはーい。阿部ちゃんは乗るよ。頑張って。』
私は待とうかなって思ったら、
まさかのなべくんが一緒に待つって言ってて。
待つとしたら阿部ちゃんかなって思ったから意外だった。
なべくん結構乗り物好きそうなのに。
あー、阿部ちゃんかわいそう。
乗れない人間の気持ちがわかるから、
ちょっと申し訳ない気持ちで送り出す。
渡『とりあえずあそこ座っとく？』
なべくんが指差したのはパラソルのついたベンチだ。
「うん。そうする。あ、飲み物買っていい？」
自販機で温かいコーヒーを2つ買う。
ここは一緒に待ってくれたなべくんに奢った。
「はい、どうぞ。」
『ん、さんきゅ。』
今日はまだ暖かいけど、そうは言ってもまだ3月だ。
缶コーヒーで2人で暖をとる。
『それにしても絶叫系がダメなのは意外だったな。』
「そうなんだよね。初めて夢の国の海の方行って、初めてならってガイコツの冒険するやつ乗ったら涙出てきちゃって。ランドでも雷のジェットコースター乗ったんだけど、腰抜けちゃったんだよね。」
『それってマジでダメなやつじゃん。』
そう言ってなべくんは笑ってる。
「あのパーク自体はすきなんだけどね。雰囲気とか。」
素敵な思い出もあるから尚更好きで。
大毅と笑いながら歩いたのが懐かしいなぁ。
『てかさ。』
「ん？」
『いや、なんでもない。』
「？」
なべくんが何かを言いかけたけど、黙ってしまう。
なんだろ。まあ、いっか。
それからはたわいもない話をして、
みんなが戻ってくるのを待っていた。
しばらくしてげっそりした阿部ちゃんと
平然としている他のメンバーが戻ってきて。
阿『もういやだ、、、。』
岩『阿部の顔やばすぎ。』
阿部ちゃんはもう無理って顔をしていて、
それを見てみんな笑ってる。
「はい、これ。」
私が手に持っている水を阿部ちゃんに差し出すと
一気に飲み干す。
阿『ありがとう、ちょっとスッキリした。』
「わかる。お水飲むのが1番だよね。」
阿『ほんとそれ。分かってくれるのAだけだよ。』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 536人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しょこら | 作成日時：2024年1月22日 22時
