紅一点×SnowMan③ (ページ49)

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side YOU ページ49

あー。やられた。

公演が終わって着替えの部屋に戻ると、
私の私服が切り刻まれている。

服以外やられてないのは少し良識があるのか。
いや、こんなことやる人間に良識もくそもないな。

これだからブランド物の服は着られないし、
持ち物も最低限になるんだよね。

スマホや財布などの貴重品は
優吾に預けておいて正解だったな。

衣装で帰るわけにもいかないし
どうしようかなんて考えていたらドアが開いた。

高『A！？』

「あ。優吾。」

高『大丈夫、、、じゃなかったか。』

優吾が私の服を見て顔をしかめる。

「どうしよう、、、。」

高『とりあえず、俺のコート着て帰ろ？それなら多少は衣装隠せるから、、、。』

「でもバイクでしょ？そしたら優吾寒いよ？」

季節は完全に冬だ。
いくらマフラーとかつけてもバイクだと寒すぎる。

高『大丈夫だって。そんな遠くないじゃん。』

「いや、めっちゃ遠いよ。ここ横浜だよ？赤坂までどんだけあると思うの？」

優吾の家なら近いかもしれないけど、
こんなんだし、いつもなら送ってくれるから。

高『でも私服こんなんになっていたら着れないでしょ？俺は大丈夫。SnowManの皆さんには先に帰るって言っておくから。』

優吾はバタバタと部屋を出て行ってしまった。
とりあえず優吾の家に寄ってから帰ろうか。
そんなことを考えていたらすぐに戻ってきて。

高『いこ。はい、とりあえずこれ着て。他のメンバーが出ないうちに。』

優吾が手を引いてくれてバイク乗り場に向かう。
幸いにも誰ともすれ違うことはなくて。

「とりあえず優吾の家に行こうよ。服とってきたら？」

『そうするわ。さすがにさみー。』

エンジンをつけて後ろに乗る。
もうこの席は何年目だろうか。
いつも安心できるのはきっとこの親友さんのおかげだ。