紅一点×SnowMan③ (ページ44)

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『雅にこのことは言ったの？』

「ううん。勉強頑張ってるだろうから邪魔したくなくて。」

『じゃあSnowManの皆さんには？』

「、、、言ってない。多分私がアンチが怖くてやりたくないと思ってる。」

もちろん、アンチの人がたくさんいる中での
パフォーマンスで怪我をすることもありえるから
嫌なのは確かだけど。

それよりも、ステージに立つ時において
完璧なアイドルとしての姿を見せられないのが
何よりも嫌だ。

この世界に入った時から、ステージの上では
完璧な姿であれということは意識してきたし、
実行してきた。

特に私は女ってこともあってステージに上がる機会が
少なかったから余計かもしれないが。

『俺も横浜は行くし、何かあったらすぐ言ってよ。大阪の時はどうする？』

「うん、ありがとう。大阪は前日に髪の毛してから行く。その日はお風呂に入らない。」

『わかった。これならどう？』

優吾がしてくれたのはタイトめに固めた髪に
横は編み込みをしているスタイルだ。

「いーかも。すごい可愛い。」

『よかった。』

屈託ない笑顔で言った優吾に思わず抱きついた。

『うわっ。びっくりした、、、。』

「ほんと助かる、ありがと。」

そう言うと私は無性に優吾の唇にキスをしたくなって。
少し尖らせている優吾の唇にキスを落とした。

『Aからしてくるとか初めてじゃん。眠い？』

「んーん。眠くない。」

『そう。』

優吾はそう笑って優しいキスをしてくれて。

『髪、ワックスでガチガチだから落としといで。』

「うん。ありがとう。」

そう言うと1人で脱衣所に向かった。

そして秀明くんのコンサート当日になった。

「私着替えてくるね。」

そう言ってみんなとは離れる。
用意してもらった女性用の更衣室兼メイク室に
足を踏み入れる。

「何これ。」

普段の楽屋とは全く違い、中も清掃すら
行き届いていない汚い部屋。これも嫌がらせか。

遠くから意地悪な女の人の笑い声が聞こえる。

はぁ。ため息をついて衣装を取り出す。

「は、、、？」

中に入っていたのは、私がネットで
注文した衣装ではなくて、意地悪で用意されていた
悪趣味な衣装だった。

他のカバンを探すけどない。

「衣装知りません？」

スタッフ『知りませんけど。』

近くのスタッフに聞いたけど教えてくれるはずもなく。

無理じゃん、こんなの。