★ ページ29
「んー。俺には良くわかんないや。じゃあ、俺が友達第一号ってわけか。」
『そう、、、かもね。』
「かもねじゃないの、そうなの！そうして？俺はこれから公言していくよ？」
『それはやめた方がいいよ。』
「え？なんで？」
『それしたらファンやメディアから色々言われるよ。』
そうやって冷たい声で言う姉御の顔は
悲しさを含んでいて。
今までもいろいろあったんだな。だけど。
「関係ないね。」
『え？』
「外の言ってることなんか気にしなくていいべ。てか俺なんか兄貴のことで散々言われたし。今更気になんないよ。自分達がよかったらそれでいーの。」
『、、、樹って変わってんね。』
「いや、それを言ったら姉御の方でしょうが。」
そう言って笑ったら姉御も口角を上げていて。
ほんと綺麗なんだよな、この人は。
『とりあえず樹の家でいいの？』
「え？どっかドライブしようよ。」
『えー。うーん、まあいいよ。』
「デートだね、デート。」
そう言ったら姉御の顔が少しだけ赤くなる。
『デートかぁ。久しぶりかも。』
「え？そうなの？」
『うん、元彼としか行ったことないし、一年以上前だから。』
姉御はいろんな噂がある人で。
しかも恋愛ネタはこと尽きない人だから。
デートとかしてないのは意外だった。
「元彼いたんだね。」
『うん、1人だけね。それも一年も付き合ってないよ。』
まじか。意外と純粋な人なのかな。
噂ってこわっ。
「意外だね。」
『ははっ。いろんな噂があるからね。半分以上は嘘だよ。』
「タッキーの女ってやつも？」
『秀明くんはプライベートで一切会ったことない。』
「事務所の先輩に食べられまくってるってやつは？」
『ははっ。そんなストレートに聞いてきた人2人目。そんなにいないよ。そういう人は。』
え。姉御にそうやって聞いたやつが俺以外にもいんの？
そいつ強っ。自分もだけど。
「そんなにってことはいたんだ。てか現在進行形？」
『ははっ。どうだろうね。内緒。』
てことはいるんじゃん。誰だよ、そんな猛者。
多分高地は違うだろうし。探してみよ。
『多分分かんないよ。』
「え？俺の思考読めちゃった？」
『うん。顔に出てる。』
ちぇっ。まあ、頑張って探そう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 536人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しょこら | 作成日時：2024年1月22日 22時
