紅一点×SnowMan③ (ページ28)

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side TANAKA ページ28

ポルシェを華麗に運転する姉御が
俺の言葉で固まっている。

大学では身バレしたくないってメガネをして
地味な大学生を演じてるけど、
どうにもこの彫刻みたいな美しさは隠せてないのよ。

芸能人オーラも消してるし、普段の雰囲気と
全然違うからバレてはいないと思うけど。

男子学生なんかみんなチラチラ見ていたからね。
まあ、俺が睨んでやったけど。

A『友達かぁ。考えたことなかったな。』

「え？」

A『この世界に入って友達ができるって発想がなかったから。』

ん？それなら高地はどんなポジションなわけ？
色々と謎が多いけど、話を進めていく。

「じゃあさ、高地は？」

『優吾？まあ、親友かな。』

最近というかちょっと前から、
話してる現場を見るようになった
高地の名前を出してみる。

ん？親友ってお友達じゃないわけ？
姉御に対する謎は深まるばかりだ。

姉御と俺が慕う松雪Aは
この事務所においての紅一点だ。

俺より一年後に入ってきて。
当初から良くも悪くも注目を集めていた。

俺は自分のことで手一杯だったし、
関わる機会もないから噂の紅一点さんねくらいにしか
思ってなかった。

そんな彼女がSnowManに加入して、
しょっぴーなんかと仲良くなっていた時くらいから
なんとなく見る目は変わっていった。

そして兄貴のことがあって、
人が離れていったことで精神的に辛かった。

その時に他のJr.から悪口なんか言われて。
そしたら姉御が助けてくれたことから、
後輩だけど憧れや尊敬の念を抱くようになった。

それから姉御と呼ばせてもらって、勝手に絡んでいる。

鬱陶しそうにはしてるけど、本気で嫌がっていないし、
慣れてきたのか最近は割と砕けていて。

案外面白い人なのよ、この子は。

「親友ってさ、友達じゃねーの？」

『うーん。なんだろう。多分私は違う。それ以上の感情があるから。』

「好きってこと？」

『、、、それも違う。なんか優吾との関係って言い表せないの。変だよね。』

なんかよく分からないな。

姉御は時々抽象的になるから。
ほんと典型的なAB型だなって思う。