紅一点×SnowMan③ (ページ26)

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あるレッスン中もJr.が悪口を言っていた。

Jr.『結局さ、兄の七光なわけでしょ。いなくなったらなんもできねーじゃん。』

本人に聞こえるように、わざと大きな声で言ってて。

ほんとしょうもない。

私もかなりの悪口は言われてきた人間だから。
気にしないようにって思っても、これが
自分の精神を蝕むことは分かっている。

言われた本人は唇を噛み締めてうつむいていた。

「しょーもな。」

Jr.『は？』

「そんなこと言ってる暇あったら、ダンスもっと練習したらどうですか？テンポいつも遅れててみっともないですけど。」

Jr.『っ、、、。』

本人も自覚あったのだろう。
言い返したいだろうけど、SnowManと
仲良くなっていた私には多分言い返せなくて。

私はそれだけ言っていつもの位置に戻ったのだけど。

それから田中樹には異常なくらい懐かれてしまった。

気づいたらLINEに友達追加されていて
(多分なべくんあたりのLINEから勝手に
追加したのだと思う。)。

気づいたらこうしてプライベートに
ズカズカとやってくるようになった。

「てか樹は暇なの？なんでここに来るのよ。」

田『だって俺も大学生ちょっとやってみたかったのよ。姉御のとこなら学生も多いから紛れられそうかなって。』

懐かれた結果、姉御だなんて
呼ばれるようになってしまった。

そんなキャラじゃないし、結構恥ずかしいんだけどな。

私は地味な大学生になるべく、
メガネもしてるしメイクも控えめだ。

一方で樹は派手な格好でいかにも芸能人ですって
見た目をしてるからまあ目立つ。

そのうち目撃情報上がってきちゃいそう。
それだけは避けたいのに。

「私4限は授業なんだけど。」

田『んー。そしたら一緒に出ちゃおうかな。』

「は？」

田『出欠あんの？』

「いや、ないけど、、、。あんたバレたらやばいよ？」

田『んー。いけんべ。こんな大学生ザラにいるだろ。』

冗談かと思ったら本当に授業に参加し始めて。
人の少ないところに座るのだけど、
地味な学生と派手なお兄ちゃんが並んで座ってるとか
逆に目立つよね。

隣の樹は携帯いじったり寝たり。
この人なんで帰らないのかな。