紅一点×SnowMan③ (ページ21)

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撮影は深夜まで行われて。
牧さんの車で自宅に帰る。

地下の駐車場に車を寄せてもらうと
牧さんはすぐに帰って。エントランスに向かうと、
私の会いたい人物が立っていた。

「ゆうごっ！」

『ん。おかえり。毎日この時間なわけ？』

「うん。ほぼ12時は超えちゃう。」

『そっか。やっぱ朝ドラってやばいな。』

そんな話をしながら部屋に向かう。
玄関に２人で入ると私は優吾に抱きついた。

『んー？どうしたの？』

「んー。疲れたの。クタクタ。」

『早く風呂入って寝よ？俺はもう家で入ってきたから。』

優吾がお風呂も入れてくれて、私は湯船につかる。
やっぱこの方がちゃんと疲れ取れるな。

優吾が自宅から持ってきてくれた入浴剤を入れたら
さらにリラックスできた。

「あがったー。」

『ん。お疲れ様。明日は何時から？』

「ろくじ。」

『了解。寝るよ。』

優吾に連れられてベットに眠る。

「ゆうごー。」

『ん？』

「して？」

多分この言葉で分かってくれたんだと思う。
優吾は私の唇に深く口付けをしてくれて。

『はい、おやすみ。』

「おやすみ。」

最後に軽いキスをするといつものように
トントンしてくれる。

それで深い眠りにつくことができた。

優吾とのこの不思議な関係に名前はないけども。
それでも安心できて、熟睡できるのは間違いなくて。

次の日、私の起きる時間に必ず合わせて
起きてくれる優吾に私は一つのものを渡した。

「これ。」

『え？』

「私の部屋のキー。これしかないから、もってて？」

『いや、そしたらAが部屋に入れないでしょ？』

「うん、だから持って先に入っておいて。私より遅く出るし、早く帰ってくる間はさ。」

スペアキーは北斗くんが持っているから。
私のキーリングごと優吾に渡した。

『じゃあ、毎日こないとじゃん。』

「うん。だから毎日来て？」

『まじわがまま。』

「分かってるってば。いやだ？」

そう言ったら小さくため息をついて、

『嫌だったら昨日の時点で断ってるよ。』

なんて笑いながら言ってた。

「二度寝していいから。」

『そうさせてもらう。流石に眠い。』

「うん、そうして。」

そう言って私は部屋を出る。
疲れがだいぶ取れた体で再び撮影現場に向かった。