紅一点×SnowMan③ (ページ3)

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阿『え、、、？』

阿部ちゃんが車に来た時にはみんな席に着いていて。

阿『俺が運転すんの？免許取ったばっかりなんだけど。』

岩『大丈夫だろ。今更動きたくない。』

まあ、取りたてだからこそ運転は大丈夫でしょ。
私もすぐにできたし。なんて思っていた
数十分前の私を恨みたい。

岩『ちょっ！ブレーキブレーキ！』

渡『おせーよ。』

「もっと車間距離あけて！」

阿『みんないっぺんに言わないで。集中させてよ。』

佐『そんなことしたら死ぬぞ？事故で。』

「あああ！阿部ちゃんちゃんと前見て。」

まさかの高速はシュミレーターでしか
乗ったことないらしく。初乗りだったらしい。

てかまだ半分も行ってないのに
すでに3回くらい死にかけてる。

ここまで下手だと思わなかった、、、。

渡『おい！ブレーキしろって。』

なべくんは阿部ちゃんの座席のヘッドレストのところを
掴んで揺らしながら抗議してる。

もはや可哀想になるレベルだ。

「私が運転すれば良かった、、、。」

宮『姫に言われるとか。現役女子大生に言われてるよ、阿部。』

「まだ高校生だよ。」

岩『だったら尚更やべーよ。』

渡『こいつ考えたらポルシェ乗り回してるんだった。』

もう阿部ちゃんは集中しているのか
ほとんど声を発さない。

ふっかさんはこんな状況でも寝てるし。

どうやら昨日、秀明くんと牧さんに付き合って
かなり飲んだっぽい。

さっくんはどうしても見たいアニメがあるからって
イヤホンしてYouTube見始めるし。

阿『てか次のJCTどっち行ったらいいの？』

岩『右じゃない？』

渡『いや、左だろ。』

宮『うん、左っぽい。』

「方面的には右っぽくない？」

阿『待って。どっちかにしてよ。なんで意見割れるの？しかも後ろは全く聞いてないし。』

運転手の阿部ちゃんは大慌てだ。
多数決取るにも同数だからね。

岩『あ、右って書いてある！右行って。』

左に行きかけていた車を無理矢理右車線に変更して。
おかげで後ろのトラックにクラクション鳴らされるし。

「死ぬかと思った、、、。」

阿『みんなの殺気が凄すぎたよね。』

なんだかんだで無事に遊園地に到着する。
阿部ちゃんは完全にぐったりしていて。

渡『そりゃあ命がかかってるからな。早くいこーぜ。』

遊園地には結構絶叫マシンもありそうで。

怖いなぁ。

私は少しだけ憂鬱な気持ちになりながらも
みんなと一緒にエントランスに向かっていった。