【完結】銀行員×SnowMan② (ページ31)

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初めてきた空港に降り立つ。

あまり馴染みのない空港で。
小さい飛行機だったから変装して乗ったけど、、、。

多分誰にも気づかれてはいないと思う。
チケットの名前も別人にしたしね。

「初めて来た、、、。」

『だよね。紋別空港とか聞いたことないでしょ。普通知らないよ。』

Aが笑いながら言う。

『母が迎えに来てるみたいだから。ちょっと電話かけるね。』

そう言ってスマホで電話をかけ始めるA。
電話口からはかなり賑やかな声がする。

しばらくして電話が切られて、
Aはため息をついている。

「どうした？」

『少し電話しただけなのに疲れた、、、。あのさ、多分母にびっくりすると思う。しかもちょっとミーハーなところがあるからさ。今から謝っとく。母に何かされたらごめん。』

すでに疲れた顔で言うAがおもしろくて
笑ってしまった。

駐車場にすでにいるらしく、2人で向かう。

空港はほとんど人がおらず、俺としては歩きやすい。
サングラスをしてる方がむしろ目立つな。

母『Aおかえり。あらー。あなたがAの彼氏さん？いつもお世話になっておりますぅー。疲れたでしょー？とりあえず乗って。おにぎり買ってきたからから車の中で食べなさーい。』

「あっ、、、。」

挨拶をする隙も与えられないまま車に押し込められる。

すごく無礼なことしてるよな。
名前を言う前に車が発車した。

母『もうっ。Aは全然連絡もよこさないし、帰ってこないんだからー。いつぶり？コロナ前に来たっきりかしら？お父さんも心配してるわよ。あとは雄一も。』

A『お母さん。』

母『はい？』

A『ちょっと一回黙ってて。紹介させて？まずは。』

母『あ。それもそうよね。ごめんなさいね。』

Aの一言でようやく俺が話すタイミングが
ありそうだ。

A『この方がお付き合いしている目黒さん。』

「初めまして。目黒蓮です。」

母『はじめまして。あらー、俳優の目黒蓮と同じお名前なのね。すごいわね。』

A『お母さん。その俳優の目黒蓮だよ。』

母『えっ！？！？』

お母さんが驚いたのか、
ハンドル操作を誤って反対車線に車が飛び出す。