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廉くんという素敵なパートナーにも出会えたし。
廉くんはとにかく一緒にいて落ち着く。
お互い仕事は真剣に取り組んでいるけど、
それだからこそ踏み込むことはしなくて。
2人の時間には仕事の話は一切しない。
その関係がとにかく心地よかった。
まだまだ知り合って浅いのに、
もう何年も一緒にいたような感覚。
今までの恋人にそのような感覚を
覚えることはなかった。
「とりあえずこんな時は街に繰り出そう。」
今日はパン作りもないし、
家にいても嫌なことばかり考えてしまいそう。
土曜日は混んでいることも多いから電車かな。
バッグに最低限のものをつめて買い物に出かけた。
それから、銀座で様々なものを買った。
廉くんが来るようになってから
少し足りなくなっていた食器類を購入して、
新作のパンに使えそうな食材を購入する。
気づいた時には両手いっぱいの紙袋を抱えていた。
買いすぎた、、、。
これからのホリデーシーズンに向けて街には様々なものがあった。
インスピレーションに従って、
パンに使えそうなものを買った結果、
すごいことになってしまった。
帰りはタクシーで帰ろう。
そう思ってタクシー乗り場に向かおうとすると
後ろから突然声をかけられた。
『あっ！Aさん！、、、。うわっ。すごい荷物。』
「あっ。平野さん。こんばんは。」
『いや、荷物の量やばいっすね。今日車ですか？』
「いや、今日は電車で来ていたんですけど、
流石にこの荷物なのでタクシーで
帰ろうと思ってました。」
『そうなんですね。僕、車でちょっとこの辺に来てて。もう帰ろうと思ったらすごい荷物持ってるAさん見えたんですよ。』
思わず走っちゃいましたよーって笑う平野さん。
本当、大型犬みたいだ。
『良かったら僕の車に載せてください。』
「いや、でも、、、。それは申し訳ないです。」
『いーからいーから！早くっ。あんまりここにいたらバレちゃうかもしれないんで。』
そう言うと私の持つ荷物の大半を持って
車を停めているであろう方向に歩き出した。
慌ててその後ろを追いかける。
本当数十メートル歩いたところにある駐車場に見覚えのある車が停まっていた。
『はい、載せちゃいますよー。なんか割れやすいものとかあります？』
「いや、ワレモノはちゃんと包んでもらったので大丈夫だと思います、、、。」
『なら良かったです。はい、乗った乗った〜。』
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作者名：しょこら | 作成日時：2023年12月6日 12時
