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「あの。僕ちょっと仕事立て込んでて。これ以上は無理なんですけど。」
『分かりました。まだお話したいことあるので、待ちます。』
「多分22時くらいになると思いますが、、、。」
『大丈夫です。あなたとAにとって大事なお話ですから。』
それではまたここで待っています、
とお辞儀をして去っていくランベールさん。
物腰は柔らかいけど明らかに敵意を向けられていた。
あの人何者なん。
てかなんで俺のこと分かった？そしてAちゃんと
どんな関係やったん？
気になることはたくさんあったけど、
仕事の開始時間が迫っていたため、
これ以上考える余裕はなかった。
事務所の会議室に入ると海人に声をかけられた。
海『廉知ってる人だった？』
「ああ、まあね。」
海『なんかすごくカッコ良かったねー。パリコレモデルみたいだった。』
「確かにそうやんな。」
海『あっ。もう始まるね。今日最後の仕事頑張ろう。』
そこから22時まで動画の撮影と、
これからの活動のための打ち合わせ等をして、
事務所を出た。マネの送迎を断って、入り口に向かうと
さっきと同じ位置にランベールさんがいた。
『あっ、本当に来ていただいたんですね。無視されると思ってましたよ。』
笑いながら言ってるが、目の奥は一切笑っていない。
「いや、流石にそんなことはしませんよ。」
『そうですか。近くに個室もあるバーがあるんです。人目のないところの方がいいでしょう。ご案内します。』
そう言うと歩き出すランベールさん。
ほんまにスタイル良いしイケメンやし、、、。なにもの？
そこから少し歩いてバーに着いた。
確かに人もほとんどおらず、奥に個室がある。
『ここ、会員制なので。変なマスコミとかも入ってきませんから、安心してください。』
そう言って奥の席に座るように促される。
俺は素直に椅子に腰掛けた。
「すみません、ありがとうございます。ところでランベールさんは日本語お上手なんですね。」
『ええ、日常会話程度なら問題ありません。Aが教えてくれましたから。』
なんやさっきからえらい親しい感じだすやん。
ちょっとだけイラッとした。もう、本題でいいや。
「それで、何の用なんですか？」
『まあ、永瀬さんお忙しいでしょうし、単刀直入にいかせていただきます。Aと別れてください。彼女はそもそも日本にいていい人材ではない。もっと世界に目を向けるべき人なんです。』
淡々とそれだけを言う。
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作者名：しょこら | 作成日時：2023年12月6日 12時
