【完結】パン屋×King & Prince【前編】 (ページ37)

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★ ページ37

正門、大吾と別れて駐車場に向かう。

「え、Aちゃん車これ？」

『うん。お気に入りなの。』

「なんか良い意味で裏切られたわ。案外いかつい車乗るんやな。」

『そうかな？フランスにいた時から、たまに山とかに遠出とかするから自然とそんな車を選ぶようになっちゃって。』

「そうなんや。」

駐車場に着いて光った車はjeepのかなりいかつい車やった。
なんかもっとCooperとか可愛い車に乗ってそうなのに。

ほんま色々ギャップがありすぎるな。

助手席に座り、Aちゃんの自宅に向かって走っていく。

『西畑さんも正門さんもとても良い人達だったね。』

「せやろ？みんな元々関西にいた時からほんまに仲良かったんよ。」

『なんか普段とは少し違う廉くん見ることができて新鮮だった。』

「ほんまに？普段とそんな変わらんって。」

『えー！そうかな？あっ！そういえば、今日私の親友が遊びに来て。お付き合いしてる人がいることは言ったんだけど、それが廉くんであることは言ってなくて。もしも廉くんが嫌じゃなかったら伝えても大丈夫？』

あっ。なるほど。
きっとマスコミとかに漏れたらあかんし、
気を遣ってくれたんかな？

「そんなん、全然大丈夫やで。Aちゃんが信頼する子やったら大丈夫やろ。」

『うん。ミナトって言うんだけどね。フランスにいた頃からの親友で。すごく信頼してる。その子以外にはお伝えするつもりはないから大丈夫だよ。』

そんな話をしていたら自宅に着いた。
あれ？なんか家の前に背の高い男の人がおる。誰や？

『あれ、自宅前に誰かいるね。車庫の前だし、ちょっと避けてもらうように言うね。』

本来やったら危ないし、
俺がいくべきなんやけど、身バレしたらやばいしなぁ。

「ごめんな、Aちゃん。気を付けてな。」

不審者ではないことを祈る。
話しかけて顔を見たらどうやら知り合いっぽい。
少し話をして戻ってきた。

『ごめん。知ってる人だった。廉くん、申し訳ないんだけど先におうちに入っててくれる？少し話をしないといけなくて。』

「分かった。鍵預かるな。なんかあったら呼んでや？」

『うん、ありがとう。』

なんだか暗い表情のAちゃんを置いてくのは気が引けた。

けど、知り合いに顔が見られないように隠しながら先にAちゃんの自宅に入ることにした。