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ここで20時からやからー。
ってラインが送られてきたのは、
車で20分程の所にある焼肉屋さんだった。
廉くんはおそらくタクシーで来るだろうし、
電車の乗り継ぎがあんまり良くない場所な感じだから
車で行こうかな。
お気に入りのjeepのグランドチェロキーのエンジンを入れる。車はいかつい方が好きなんだよね。
少し慣れてきた東京の道を走らせて目的地まで向かった。
道は少しだけ混雑していたものの、
予定時間より15分ほど早く着いた。
着いた焼肉店は一見すると飲食店ではなさそうな感じ。
パリにもよくあったけど、有名人がお忍びで行きますって感じの佇まいだ。
廉くんはギリギリになるって言っていたな。
正門で予約してるから先入っておいてと聞いていたので、店員さんにその名前をお伝えする。
『かしこまりました。ご案内させていただきます。』
丁寧な物腰のウェイターさんに案内されて奥の個室に入る。
元々飲食店で働いていたし、ついつい細かく見てしまう。
うん、ここ絶対高いところ。
普段あまり外食をしない私は少し緊張してしまう。
ましてや廉くん以外知らない方々だし。
部屋に入って、手前の席にちょこんと座る。
日本は確か上座とか下座とかあるんだよね。
5分ほど待ったところで、
ガラガラとドアが開いて1人の人が入ってきた。
『あっ！こんばんは。』
「こんばんは。先に席についてしまってました。」
『いやいや、そんなんいいんですけど、、、。てかむしろ奥に座っといてくださいよー。』
笑いながらコートを脱ぐ彼はとても優しそうな人だ。
『あの、廉から聞きました。僕、正門良規って言います。廉とは同じ事務所で同期なんです。』
「そうなんですね。すみません、突然お邪魔してしまって。」
『いやー、全然ですよ。廉が彼女できたから紹介したいって言われて、来たらめっちゃ綺麗な人おるからびっくりしましたよ。あっ！瞳の色とても綺麗ですね！』
フランス人とのハーフですとお伝えすると、だからこんなに綺麗な人なんかと納得していた。そんなんでもないのに、、、。
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作者名：しょこら | 作成日時：2023年12月6日 12時
