side YOU ページ31
「もうっ。ミナトはいつもほんと突然なんだから。」
『だってさー。でもまじですごいタイミングで来ちゃったよ。』
生の平野紫耀見れるなんてーって大興奮の様子のミナト。
やっぱり相当な有名人なのかな？
「ミナトが知ってると思わなかった。なんかちょっとテレビ出てるとかは言っていたけど。」
『いや、ちょっとなんてもんじゃないから。めっちゃ出てたよ。元キンプリだし。』
「そうなんだ。私本当何にも知らないんだね。」
『まあ、Aは去年までフランスにいたし仕方なくない？私は日本にもう6年くらい住んでるからさ。』
笑いながらそうやって言ってくれるミナト。
ミナトはフランスで学生の頃から知っていた。
仲の良い親友。
同じく日本人とフランス人のハーフで、大学までは2人ともパリに住んでいた。
ミナトは大学卒業と同時に日本の航空会社に就職。
そこからはお互い日本とフランスという距離もあり、仕事も忙しかったことからなかなか会えなかった。
だけど、今回私が日本に来たことをきっかけにまた頻繁に会うようになった。
『でもさ、まじで平野紫耀の連絡先とかめっちゃ貴重だよ！雑誌の表紙とかしたらすぐ重版だし。まあ、めっちゃ良い常連客になると思うよー。ほんとでもさすがカスミって感じ。』
あの平野紫耀も虜にしたかーと笑いながら言う。虜とは？
「？？？」
『分かってなさそうだね。まあ、じきにわかるって。』
「そういえば、今日はどうしたの？」
『んー。泊まれるならって思っていたんだけど。あとはパン食べたい。』
廉くんとのラインを確認する。
確か今日は仕事終わりに来るはずだったよな、、。
あ！やっぱり来る日だ。
「パンは何個かあるから持って帰っていいよ。でも泊まりは無理かな。夜に彼氏来る。」
『えっ！！A彼氏できたの？？前はそんなそぶり全くなかったじゃん！いつの間に！いや、でも、ほんとおめでとう！！』
前の彼氏嫌いだったから違う人ってだけで嬉しーいって言いながら笑うミナト。
マシューも別に嫌いとかで別れたわけではないんだけどな。
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作者名：しょこら | 作成日時：2023年12月6日 12時
