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朝食を食べてからも帰る気にはなれず、特に帰宅も促されないため、そのままAさんと過ごした。
テレビはないと言っていたが、プロジェクターはあるらしく、そこにネットフリックスを繋げて洋画をよく見るとのことで一緒に見る。
あ、これ気になっていたやつやん。
ソファに並んで一緒に見る。
拳ひとつ分の距離が何だかもどかしさもありながらも心地よくて。
あれ、もうこの人と何年も一緒やったっけ？
と思わせてくれる空気感がそこにはあった。
それから一緒に昼食を食べて、コーヒー飲んで。
Aさんは本を読んでいて、俺は携帯を触っていた。
ppppp...
ラインの電話を知らせる音だ。
あっ！玉さんやん。
「もしもし！お疲れ様っす！」
『もしもし廉？今平気！』
「大丈夫っすよ！どないしたんですか？」
『いや、この間ご飯行けなかったからどうかなって。』
「まじすか！行きます！」
『おけ！今俺仕事中だからまた連絡するわ。』
「はーい。楽しみっす！」
玉さんとご飯やん。
やった！最近会えてへんかったし。
「あ！今、会社の先輩やねん。なかなかタイミング合わんくて。Kis-My-Ft2の玉森裕太って知りません？」
『あ！分かります！玉森さん。』
えっ、、、。絶対知らんと思ったのに。
俺のこと知らんくて、玉さんのことは知ってるんや、、、。
驚いたのとちょっとした嫉妬心が顔に出ていたらしい。
Aさんはクスクス笑いながら教えてくれた。
『玉森さんって少し前に公開された映画の日本語版の声優さんされてましたよね？わたしそこのカンパニーの映画が好きなので。お顔は存じ上げないのですが。』
そーゆーことか。それなら安心やな。
安心？何でや。
「そうそう！めっちゃ大好きな先輩やねん。めっちゃイケメン。」
一回自宅に帰って支度をしてから帰ろう。
「ほんと昨日からすみません、お邪魔しました。また来ます！」
それから帰り際にLINEを交換して、Aさんの自宅を後にした。
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作者名：しょこら | 作成日時：2023年12月6日 12時
