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『あっ！そろそろデザートお出ししますね。甘いものは平気ですか？』
「はい！むっちゃ好きなんで！！嬉しいです！」
彼女はそう言うと厨房に行き、しばらくしたらフォンダンショコラを出してきた。
「やば、、！うまそうすぎる。」
『ふふっ。これは私の自信作です。母が唯一私に残したレシピから作っているんですよ。』
一口食べると味が格別やった。
「うんまっ！！！」
『良かったです！まだあるので、ぜひ。意外とワインとも合うんですよ。』
確かにワインも進む。
ほんとたわいもない話がテンポ良く進んでゆく。
ああ、このままずっと時が止まれば良いのにな、、、。
心地よい空間と時間に酔いも回ってきた。
「あの。申し訳ないんですけど、お手洗い借りれます？」
『あっ！どうぞ。お店のが無くて自宅に入っていただくんですけど。こちらです。』
Aさんがそう言って奥の扉を開ける。
どうやらリビングに繋がっていたらしい。
中は和モダンといった形で、店と同じ様におしゃれやった。
この人はほんまに警戒心ないんかな。
純粋な人？それとも分かってやってる？
お酒の入った男女が同じ空間にいたら、それはもうなぁ。
彼女とも別れて少し経つし、そんな気持ちがないと言ったら嘘になる。
用を足してリビングに行くとホットワインを飲みながら本を読む彼女がソファに座っていた。やや空いている隣に腰掛ける。
「うまそうすね、それ。」
『あっ！ホットワインです。ちょっと寒くなってきてしまったので。永瀬さんの分も入れますね。』
そう言って立とうとする彼女の手を掴んだ。
パンを作っているとは思えないくらい華奢な手首。
「大丈夫。僕はこれで十分やから。」
『、、、っ』
そう言って引き寄せると彼女の綺麗な唇に口付けをした。
抵抗している様子は、、、なさそうやな。
そのままソファに身を沈める。
ああ。思ったより良さそう。でも体動かへん、、、。
疲れのピークがあったみたいで、そのまま僕は瞼を閉じた。
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作者名：しょこら | 作成日時：2023年12月6日 12時
