月の裏に隠したい。 (ページ10)

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私がトミーと別れることを決意したのは、

別れる日の2ヶ月前。

『不治の病……ですか？』

……

立ちくらみのひどい毎日、

それから、吐き気、頭痛、胸焼け、冷や汗。

体調不良の前兆のような症状に心配になりカメラを回した。

『緊急の事態でして、

あ、世界の代表なまえです。

最近体調不良みたいな感じがずっっと続いててですね。

病院で検査してもらいに行ってきます。

の前にね、現状をカメラに残しておこうと思って。』

つらつらと話すこと10分。

立ちくらみや目眩は不定期で、

立っていられなくなったり、ガンガンと突き刺さるような痛みを伴う頭痛を起こす。

食欲がなく、1週間で5㌔痩せたこと。

『まあ、今のところはこんな感じなのですが。

病院行って、検査してその結果どうなるのかって言うのをね、残しておきたいなと思います。』

最後に行ってきます！と言って動画は終わっている。

その後、病院の検査で分かった私の体の秘密。

脳内でパニックが起きやすくなっていて、

脳震盪や、吐血、

記憶喪失に繋がり、

最悪は死に至る病気らしい。

それを聞いても私は至って冷静で。

『いつ死んでもおかしくないんですか？』

と聞いていた。

医者「長くもっても、、、2年かと思われます。」

生きられないなんて……もう、私はいなくなってしまうんだって分かった。

一番最初に浮かんだ顔は、やっぱりトミーだった。

『……言えないよ、そんな事。』

…