月の裏に隠したい。 (ページ6)

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トミーside

Aが居なくなってから1週間が過ぎた。

未だに音沙汰もなく、連絡もつかない。

引越しが完了したその日に上がった動画を最後に《なまえ》としての活動も完全に停止している。

理由もわからない別れは、俺の精神にとって最悪の形で、

直ぐに行方を消したAは一向に人目につかない。

ト「どこにぃんだよ……会いてぇよ…」

もし、Aに会えるんなら、

俺は地球の裏側だろうが

月だろうが太陽だろうが、

どこにだって行ける。

なのに、

ト「なんで会えないんだよ。」

昼は動画だからって気合い入れて頑張れるけど、

夜は眠れないし、動画以外の時間は時が止まったみたいにゆっっっっくり進むし、

涙も枯れて、虚無しか残らねぇし、

会いたいんだよ……会いに行かせてくれよ…………

ト「愛させてよ……」

・*:..｡o○☼*ﾟ・*:..

飯も喉を通らない。

眠れない、

倒れる訳にも行かない。

そんな生活に俺もそろそろ限界で、

そんな時、Twitterで見つけたツイート。

佑香/なーりすボン @_____a

今入院中なんだけど、近くの病室からなーちゃん(@name__m )らしき声が聞こえてきた…

なーりすとして言わせてください。これはほぼ確定です。
なーちゃん入院してるのかな？お見舞いかな…？わかんないけど無事っぽいです！！

本当かどうか信憑性のないツイートにも関わらず、俺は喜びと安心、不安と怒りに苛まれた。

どうして、何も言ってくれなかったんだろう……

そんなにも頼りなかったのだろうか。

そんなことを考えながら、俺はいつの間にか眠っていた。

､､､

カ「トミー？」

優しいカンタの声に目を開けた。

カ「ごめん、今日は撮り貯めてたやつ上げるから、そのまま寝てて？」

ト「…ん、さんきゅ。」

それだけ言ってまた眠った。

深く深く、落ちていくような睡眠。

…