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…
そしてあの日、私はトミーと別れた。
ーーーー
『…戻ろ。』
やっぱりちゃんと話さないといけないよね。
トミーに、伝えなきゃいけないよね。
手馴れた番号を画面に打ちいれて、
通話ボタンを押す。
決心はできている。
あとは、言葉を紡ぐだけ。
『…あのね、私、、、』
ーーーー
通話を終える頃、私は泣いていた。
トミーも、途中から鼻声で、
ト「…A、今どこにいんの?」
掠れた声が聞こえる。
『トミーがただいまって言うところ。
私の居場所だったところ。』
。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。
トミーside
Aに会えた喜び以上に、
細くなった腕の感覚、弱くなりすぎた目、
ふらつく足、
涙。
全てが目に手に感覚に焼き付いて離れない。
ト「なんで気づかなかった…」
鈍感さに腹が立った。
本当は気づいてたのかもしれない。
日に日に痩せていくAに、気づいてた。
それでも、Aからの言葉を待ったのは俺だから。
結局は俺が悪い。
俺はA似合う資格がないのかな…
ト「近くにいたいだけなんだよ…」
秘密はなしって言ったじゃねぇか。
俺もお前も、
月の裏に隠しすぎてんだよ。
…
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芽柚(プロフ) - 惑星。さん» 最高級のお言葉有り難いです! (2019年7月10日 7時) (レス) id: 301fe0be56 (このIDを非表示/違反報告)
惑星。 - 泣いてしまった。。。。いい作品や、、 (2019年7月10日 2時) (レス) id: 85930732e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:芽柚 | 作成日時:2019年7月4日 0時