検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:33,919 hit

4 ページ4

「…はぁ、」



自然に出た安堵ともとれるため息をひとつついたあと、ローテブルに置いてある携帯からメモを開き15個くらいある中の「かな」と「あかり」の文字を消す。





「あかりちゃん良かったんだけどなぁ。」



そう独り言を呟いてソファに身を投げ出し、意識を飛ばした。








『ん、いのおちゃんのアイスひと口ちょうだい。』

そう言って俺のアイスに手を伸ばした。

『えー、どうしよっかな。』


『あ、けち。』

しゅっとした頬をぷくっと膨らませる。



『んふふ。嘘だよほら口開けて』

『えっ。いいよ!自分で食べれる。』



そう言って膨らませてた頬を戻して赤く染める。

『ほらいいから。あーん。』

そう言うとやけくそになったのか小さく口を開けてスプーンを受け入れた。


『どう?おいし?』

『ぅん。』


小さく微笑みながらこくんと頷いた。


するといきなり暗転し、気づくと山田の家の寝室にいた。





『ねぇ、今日なんで女と話してたの?』


『え。いやあれは挨拶されただけで。』

『うそっ、知ってるもん!あの女がけいのこと狙ってるって!』

そう言って山田は近くにある布団をかき抱いた

『いや、それも初めて知ったし。ほんと普通に挨拶しただけだよ』

『…じゃあ証明して。俺の事がどれだけ好きか』

そう言って布団の隙間から俺の顔を睨んだ。

『、お前以外何も要らないくらいに好きだよ』

そう言うと布団の中からぐすっとくぐもった声が聞こえる。


『ほら、涼介ぎゅうしよう。おいで』




モゾモゾと動き出した布団に安堵しながらバレないように息を吐いた。
一緒に布団にくるまりながら1ミリの隙間もないくらいに力強く抱き合う。



『俺はけいが居なきゃ生きていけないから。俺の事いらなくなったら殺してね?』

『うん。わかったよ。』









『俺はけい以外に何も無いから』

5→←3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (51 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
130人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:蒼空 | 作成日時:2019年8月25日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。