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そのあと仲良くなった伊野ちゃん。
どうやら君のはクラスの高嶺の花らしく、一緒にいると誰もよってこない。
初めて居心地がいいと感じたのだ。
友達と待ち合わせをしているという君と駅前で別れ、電車に乗ろうと定期を出した時にシャーペンの芯がもう無くなってきていたことを思い出し、今来た道を引き返した。
近道をするために少し細い道に入ろうとしたところで手首をつかまれる。
「きみ可愛いね。お兄さんと一緒に遊ばない?」
「ご、ごめんなさい。僕急いでるんで。」
「そんなこと言わずにさ!」
「あの!男なので!………離してくださぃ」
「グダグダうるせぇなぁっ、黙って言うこと聞けよ!」
「ヤダッ!、ヤメテッ!……ヤダァッ」
もう、終わりだ。
諦めた時に目の前にいたやつが吹っ飛んだ。
「大丈夫?」
そう聞こえたと思ったら横から衝撃がくる。
「知念っ!」
「……いの、ちゃん?」
伊野ちゃんは僕をぎゅっと抱きしめていた。
「痛いことされてない?怪我は?怖かったよね?もう大丈夫だよ。」
今まで聞いたことないような伊野ちゃんの焦った声。
その声を聞いて安心した僕の足が崩れ落ちそうになった所を伊野ちゃんがすくい上げてくれた。
そこで記憶がプツンと途切れ、真っ暗な世界にほうむられた。
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作者名:蒼空 | 作成日時:2018年4月15日 4時