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「返事こないし」



昼休み、俺のメッセージに対する隆二からの返事は無かった。隆二は中休憩でもちゃんと返事が来るけど今日はマジで音沙汰がない。はあ?



「つまんね」



「何がつまんないのー?臣くん」



「んー?いーや?隆二から返事来なくて寂しいなーって」


「今市先輩?ご飯でもたくさん食べてるんじゃないの?」



俺が一人で不貞腐れてデスクでコンビニ飯を広げながら、独り言を呟くと隣に可愛い子を携えた可愛い女の子から声が掛かった。





その子は前に飯会兼ホテルを終わらせた女の子だった。




適当に金を置いて勝手に帰ったからてっきり嫌われたかと思ったけどまだ次を望んでんのか、自分を彼女だと思ってんのかやたらと話しかけて来るから鬱陶しい。



「こころちゃんも早くご飯食べておいで?女の子がお昼抜いちゃったら身体もたないよ?」




「んふふ。臣くんのえっち。そういうこと?」



「こころちゃんこそまだ明るいんだよー?場を慎みなさいー、ほらほら行った」



「はあい、…行こっ」



まじで何なの?最近の女の子って怖すぎんだろ。


そろそろ手出す女の選抜も一層見極めなきゃな、なんて思いながらこころちゃんとそのお友達の背中を見送りながら、朝から情報が途絶えた『春田さん』の事を思い出す。




『気持ち悪い』




あのいかにも‘強そうな女’って感じがたまんなかった。ああいう女程崩れると堪んねえんだよな。





強い女を演じているのか、それとも最初から強い女の素質なのかはまだ分かんないけどあの硬い鉄仮面をどうしても崩してみたくなった。




社内ネットワークを繋いで社員のユーザー情報を漁ると朝に見たあの顔がぱっと映った。春田…A、Aちゃんっていうんだ、可愛い名前してるじゃん。


「ー、待っててね。‘A’」



iQOSと財布と携帯をケツポケットに入れて、食べ終わった弁当の容器を捨てて再び春田さんが居る2課に足を進めた。


隆二が『春ちゃん』なんて優越感たっぷりで呼ぶから俺は遠慮なく名前で呼ばせてもらおうかな。




なんてな。

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むぅ(プロフ) - はじめまして。続編楽しみにお待ちしております。 (2022年4月22日 13時) (レス) @page45 id: cb68aa1da2 (このIDを非表示/違反報告)
kota(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます。臣隆大好き。隆二メインの作品も待ってまーす。 (2021年6月28日 14時) (レス) id: 8448788f30 (このIDを非表示/違反報告)
shirey(プロフ) - すんごくおもしろくて一気見しました! (2021年5月28日 16時) (レス) id: eae9c1c1ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:矢野 | 作成日時:2021年5月20日 12時

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