夢現な恋模様5【浦島坂田船】

241華 ページ47

『開けてみてもいい？』

黄玉 ｢もちろん｣

私が聞くとこくこくと頷く黄玉花魁

パカッ

『わぁ！』

箱を開けてみると花の形をした香水が入っていた

瓶自体の色は薄い黄色で、花の形をしているのは蓋のところだった

蓋の色は白色

黄玉 ｢喜んでいただけましたか？｣

『うん！』

黄玉 ｢良かった｣

嬉しそうに笑う黄玉花魁

『この花……』

黄玉 ｢あ、それは『百合』え？｣

『百合でしょ？』

花魁が言う前に私は言ってしまった

これがなんの花かと

黄玉 ｢あい……それは百合の花でありんす｣

花に詳しいんでありんすかと聞かれた

『うーん、ちょっとね』

知ってるもなにも、この百合も候補にあがっていたから……



私の花魁としての名前に


私はあることをきっかけに花魁として、働くことになった

〜回想〜

零華 ｢うーん、どうしようか｣

『どうするって？』

私は今、お姉ちゃんの部屋にいる

零華 ｢Aの花魁としての名前、つまり源氏名？ってやつよ｣

そう言って私の目の前を行ったり来たりしているお姉ちゃん

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