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27話 ページ27

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「むいちゃん、見て見て。
ここの花壇のお花ね、私となほときよとすみで育てたの。」

「そうなんだ。綺麗だね。」



無一郎とAは蝶屋敷の縁側に腰掛けて他愛もない話をしていた。


Aが縁側のすぐ側の花壇を指さして得意気に笑みを零す。無一郎はAとなほ達が育てたという花々を優しく目を細めて見つめていた。



「今日は怪我してない?」

「うん、大丈夫だよ。」

「良かったぁ。」



無一郎からの返答に安堵の表情を見せるA。

無一郎は嬉しそうに笑うととあることを思い出した。


そう言えば、簪。



今日蝶屋敷にやって来たのだってAに髪飾りのお礼と称して簪を渡す為だ。

危うく本来の目的を忘れてしまうところだった。



「(普通に、普通に、自然に…。)」



懐に忍ばせてある簪に手を伸ばす。
しかしその簪を目の前で微笑む彼女に渡す想像をするだけでぶわりと全身に熱を帯びてしまう。


ただ贈り物をするだけ…されど想い人への贈り物…。



普段の淡々と鬼を狩る無一郎からは想像ができないくらい、彼は焦って緊張していた。

無一郎だってまだ十四の少年。
初めてできた想い人へ贈り物をすることに対して気恥しさを感じないはずがない。



「むいちゃん?どうしたの?」



少し不思議な様子を見せる無一郎を心配してか、Aが無一郎の顔色を窺うように尋ねる。

ぱちり。視線が絡み合う。



たったそれだけ、それだけのはずなのに。

なんでこんなに身体が火照ってしまうんだ。
汗ばんでしまうんだ。
心がぎゅううっと締め付けられらるんだ。

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ピクルス - 号泣 (2020年9月9日 14時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
ピクルス -  うわぁぁぁぁぁぁぁあん!無一郎くん死なないでぇぇぁえぇぇぇぁあぇぁあええ (2020年9月9日 14時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - わたぬきくん。さん» お祝いのお言葉ありがとうございます!そのように言って頂けて嬉しい限りでございます!最後までお付き合いくださりありがとうございました! (2020年8月30日 10時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
わたぬきくん。(プロフ) - テスト期間終わってきたら完結してた…ああもう号泣です!完結おめでとうございます!(泣) (2020年8月29日 14時) (レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - リムさん» お祝いのお言葉と応援のお言葉ありがとうございます!そのように言って頂けて光栄の極みでございます…!本当に感謝の限りです。最後までお付き合いくださりありがとうございました! (2020年8月27日 0時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月23日 20時

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