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「ッ！！」
棒を持った手がうまく杖を掴めずに、掛けられた体重の行先がなくなる
前のめりになる体で慌てて何かを掴もうと手を伸ばして
店前にあるボードを思い切り倒してしまう
そして私もそれと共に地面へと倒れこんだ
その衝撃で持っていたフック棒も地面を滑りながら飛んで行ってしまった
「痛…っ、」
足を庇うあまり片側の半身を思い切り打ってしまって
…ドジすぎる、馬鹿すぎる
あの時も不注意で大雅を怪我させてしまったのに
大雅が守ってくれたから、私は無事だった
ズキリと痛みがはしるのを感じて
心はそれ以上に苦しくなる
「う…」
地面に突っ伏して、大粒の涙が地面を濡らす
起きなきゃいけないのに
痛みからか悲しみからか体が震えて動けない
惨めな自分に呆れていると
「あの、」
私の前に、影が落ちた
「大丈夫、ですか？」
頭上から聞こえてきたのは男の人の声
唐突な声に私は驚いて、だけど顔をあげる事が出来ず思わず固まってしまう
すると彼は私を覗き込むように屈んで
すっと片手を差し出してくれた
「立てます？」
「っ、だ、大丈夫…です」
絞り出すように声を吐き出して、何とか伝えられたその言葉
だけど彼は引きさがらなくて
「いやいや、大丈夫じゃないでしょ
すっげぇ勢いで倒れてんの見てたし」
足もそんなんだし
なんて
フードを被っているからわからなかったのか
私の声を聞いて突然饒舌になる彼に多少驚きながらも、尤もな事を言われて何も言い返せなかった
それでも顔をあげられない私は、固まったまま俯いていると彼はそれを肯定と捉えたようで
遠慮なく掴まれた腕
そのまま無理やり引き起こされる体は、顔を隠す事ができなくて
私はぼやけた視界のまま彼を見た
「え、」
「っ…」
驚いた顔
私は見つめてしまった視線を逸らす
バツが悪い、だけどどうすればいいかわからないから
「あ、ありがとう…ございます」
支えてくれる彼に、そう小さく呟いた
相変わらず体も声も震えていてみっともない
彼は私の顔を見て一瞬固まったけど、特に何も言う事無く支えてくれて
そのまま店内へと連れ戻してくれた
私に確認しながら椅子に座らせて
そして何も言わず店の外へ出て、倒れたボードを直して、落ちているフック棒を拾った
「シャッターおろせばいいの？」
「え…あ、はい」
ひょこっと私の方を覗いて棒を持ったまま確認した彼はそのまま店のシャッターをおろしてくれる
出入りできる扉以外のシャッターをしめて、再び店内へ
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ももた(プロフ) - ぴょんさん» ありがとうございます！ちょっとバタバタしてしまって停滞気味ですが、もう結末までストーリーは考え終えていますので、頑張って書いていきますね(＾＾) (2017年6月6日 0時) (
レス) id: f1aa9eefcc (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん - 続きがとても楽しみです！頑張ってください！応援してます！ (2017年6月4日 2時) (レス) id: ff860ae17d (このIDを非表示/違反報告)
ももた(プロフ) - べにべにさん» 遅くなりました！こういうコメントのおかげで書き続けられます！本当にありがとうございます(＾＾) (2017年5月23日 22時) (レス) id: f1aa9eefcc (このIDを非表示/違反報告)
べにべに - 待ってます更新！！続きが楽しみです！ (2017年5月21日 13時) (レス) id: 2e57339124 (このIDを非表示/違反報告)
マホlove - ありがとうございます！わざわざ調べていただいて。無事見れました！本当にありがとうございました！！！！ (2017年5月19日 23時) (レス) id: 22d20cf1e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももた | 作成日時：2017年4月8日 1時
