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愛しむ様にそれを見つめて
あぁ、本当に好きなんだなと思って
へにゃりと微笑むその表情はとても愛らしいと思った
そんな彼女の本心
真っ直ぐに伝えられた言葉に俺もついつい思ったままを零してしまって
「な、ち、違…そんなつもりじゃっ」
彼女はそれを慌てて否定する
暗闇でよく見えなくてもわかるくらい、その顔は赤く
内心焦ってしまった俺よりもあわあわと落ち着かないその様子にむしろ助けられて
俺は彼女の頭をぽんと一度撫でて笑顔を作る
「ごめん、冗談だよ」
出来るだけ明るく言えば空気は一転する
彼女もからかわれたんだという風に理解して、慌ただしかった動きをピタリと止めて
顔の赤らみはそのまま少しだけ怒ったように眉間に皺を寄せていた
「…ハナミズキ」
「ん？」
そんな顔で突拍子もなく呟かれたのは俺でも知っているくらい有名な花の名前
意味がわからなくて、俺は撫でていた手を離しながら聞き返す
「ハナミズキが、好きです」
「うん？」
「…だから、私が告白するなら絶対ハナミズキを渡す」
お花屋さんだからね
ふん、なんて怒ったように顔を背けて
だけどおどけてそう言って見せたそのアンバランスさは、きっと照れ隠し
笑ってはいけない
そう思いつつきっと口角はあがっていた
「わかった、覚えとく」
照れ隠しに精一杯付き合って言葉を選ぶ
それすらからかいになってしまうんだろうけど
それでも俺のその言葉に微かに笑った所を見れば、まんざらでもないらしい
そして、俺達はそのまま会話が止まらなくて暫く話し込んだ
彼女をベッドに寝かせて、俺も近くに座って
…その寝息を確認して、俺は立ち上がった
暗闇に慣れた視界で彼女の寝顔を見つめて
「…だめだよ、俺なんか」
顔にかかった髪の毛をそっとどけながらそう呟いた
本当に、だめだ
俺なんかを好きになるなんて
心からそう思う
彼女はとてもいい子で、可愛くて、優しい
ふんわりとした空気感はとても心地のいいもの
大事にしたくなる、だからこそ俺は応えられないから
話せば話す程に伝わってくる好意に心が痛む
「……」
そうして俺は彼女に背を向けて部屋をあとにする
外の雨はまだまだ止みそうにない
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ももた(プロフ) - ぴょんさん» ありがとうございます！ちょっとバタバタしてしまって停滞気味ですが、もう結末までストーリーは考え終えていますので、頑張って書いていきますね(＾＾) (2017年6月6日 0時) (
レス) id: f1aa9eefcc (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん - 続きがとても楽しみです！頑張ってください！応援してます！ (2017年6月4日 2時) (レス) id: ff860ae17d (このIDを非表示/違反報告)
ももた(プロフ) - べにべにさん» 遅くなりました！こういうコメントのおかげで書き続けられます！本当にありがとうございます(＾＾) (2017年5月23日 22時) (レス) id: f1aa9eefcc (このIDを非表示/違反報告)
べにべに - 待ってます更新！！続きが楽しみです！ (2017年5月21日 13時) (レス) id: 2e57339124 (このIDを非表示/違反報告)
マホlove - ありがとうございます！わざわざ調べていただいて。無事見れました！本当にありがとうございました！！！！ (2017年5月19日 23時) (レス) id: 22d20cf1e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももた | 作成日時：2017年4月8日 1時
