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「っ…、」


ガタン、と目の前の椅子が揺れた音がした
耳を塞いでいても聞こえて
無意識に瞑っていた目を開けて顔をあげれば、その前に視界は真っ暗になった

変化は視界だけじゃなくて
体を包み込まれる感覚
彼の香りが広がって、理解が遅れる

耳を塞いだままで、くぐもっているけど遠くで雷の大きな音がした…ような気がした

それどころじゃない
体の震えはピタリと止まっている
雷の音と合わせて私を抱きしめるその腕の力は強くなっていて


「た、大雅…?」


大雅に抱きしめられている、その事実が頭の中を占めていた

その行動は雷よりも勝る現実
音が終わって、私は耳を塞いでいた両手を離して彼の名を呟く

大雅は抱きしめた腕はそのまま、私の頭を優しく撫でて


「大丈夫、大丈夫」


なんて
まるで小さい子をあやすかのように、優しく優しく

抱きしめる腕とか、頭を撫でている手とか
服越しに感じる体温
彼に包み込まれている

心臓がうるさいくらいドキドキと高鳴って、きっと彼に伝わってしまっている
もう雷を意識する隙間もなくて
恥ずかしい

だけど


「落ち着いた?」


彼の顔も、仕草も
視界から入る情報を全て遮断した状態
すると不思議な事に気付いた

様子を確認するように体を離した彼の顔を見上げて
私はその優しい瞳を見つめて


「大雅…声、」

「声?」


回らない頭は今気づいた疑問をそのままに


「声、ポッキーさんに、似てるね」

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ももた(プロフ) - ぴょんさん» ありがとうございます!ちょっとバタバタしてしまって停滞気味ですが、もう結末までストーリーは考え終えていますので、頑張って書いていきますね(^^) (2017年6月6日 0時) (レス) id: f1aa9eefcc (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん - 続きがとても楽しみです!頑張ってください!応援してます! (2017年6月4日 2時) (レス) id: ff860ae17d (このIDを非表示/違反報告)
ももた(プロフ) - べにべにさん» 遅くなりました!こういうコメントのおかげで書き続けられます!本当にありがとうございます(^^) (2017年5月23日 22時) (レス) id: f1aa9eefcc (このIDを非表示/違反報告)
べにべに - 待ってます更新!!続きが楽しみです! (2017年5月21日 13時) (レス) id: 2e57339124 (このIDを非表示/違反報告)
マホlove - ありがとうございます!わざわざ調べていただいて。無事見れました!本当にありがとうございました!!!! (2017年5月19日 23時) (レス) id: 22d20cf1e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ももた | 作成日時:2017年4月8日 1時

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