１２ ページ12
チャンス到来
そんな気分だった
仲良くなりたい、そのためにここに来る事を許してもらって
そして連絡先もゲット出来るかもしれないし
何よりも距離の壁を超える名前
それはきっといろんなきっかけになるから
「いきなり何、」
私は拗ねたように隠れていた耕大をくるむ布団を勢いよくはいだ
くしゃりと跳ねたピンク色の髪が揺れる
耕大が何を言う前に、私はその布団を適当に捨ててベッドの上に乗っかって
そのまま胸に飛び込むように抱き着いた
「！？」
「ごめんね」
驚く耕大、それに背後の2人の気配もびっくりしているようで密かに口角があがる
だけど私はその表情を悟られない様にすぐに作り変えて、困ったように眉を下げて切なく笑って抱き着きながら耕大を見上げる
ムキになっちゃって
私が間違ってるのに
なんてぽそぽそと呟く
半分本音で半分嘘
耕大は怒っているような困っているようなそんな表情を繰り返して
だけど私は視線を離さない
だから
「仲直りしよう、お兄ちゃん」
許さざるを得ないそんな状況を作り上げる
強引にでも
耕大は少し考えて
眉間に皺を寄せ名がら「はー…」と溜息を吐いた
「調子よすぎ」
そう吐き捨てながら私の頭を撫でる
それは許すの合図で
結局私は愛されすぎているだけであって
私も耕大の事は大好きで
私達は兄妹だから、よくわかる
だから今
「勝手な事しないから、マホトさんと友達になりたいの」
好きだとか付き合うとかもう言わないから
許して。
しんみりした空気のまま私は懇願する
撫でてくる手を気持ちよく受け入れながら
耕大はそれに対してはなんにも言わないで黙ったままだった
だけどそれは認められたも同然で
兄妹喧嘩、持久戦は私の勝利って事
私はチラリと彼を振り返ると、また肩を震わせて笑っていた
それは私の強引さになのか
耕大の単純さになのか
分からないけど彼の笑いのネタになった事に喜びを感じている私は耕大と同じように単純なのかもしれない
そうして私のスマホには"マホト"の三文字が、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 320人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ももた(プロフ) - まほしゃちょーさん» 嬉しいです！ありがとうございます(^^)もっともっと面白くなるように頑張りますね！ (2017年5月8日 2時) (
レス) id: 9c4e44a43b (このIDを非表示/違反報告)
まほしゃちょー - めっちゃ面白いです(>_>) (2017年5月7日 23時) (レス) id: 8c91b50b1a (このIDを非表示/違反報告)
あやの - なんかこっちも嬉しいです！テンション上がってよかったです(^-^)vほんとマホト優しい(泣) (2017年5月6日 10時) (レス) id: fa8761fcb7 (このIDを非表示/違反報告)
ももた(プロフ) - りんごいちごさん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいです(＾＾)強気ヒロインなので、そう言っていただけるとほっとします(笑)まだまだ頑張りますね！！ (2017年5月5日 0時) (レス) id: f1aa9eefcc (このIDを非表示/違反報告)
りんごいちご(プロフ) - マホトかっこよすぎます(;o;)主人公もめっちゃいい子！これからも頑張ってください応援してます！！ (2017年5月4日 15時) (レス) id: ace6ccd855 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ももた | 作成日時：2017年4月8日 1時
