その後４(ポキさん編) ページ10
それから数週間
俺は彼女に出会う前の生活に戻っていた
実況して、動画を投稿して、イベントなんかもやったりして
ただひたすら日々をこなしていた
そんな中
久しぶりなAちゃんからの連絡
その内容は今から会えないかというもので
「…」
心臓をぎゅ、と掴まれたような感覚
退院したのは知っていた
だけどAちゃんからの連絡は一度もなかったし
俺もしなかった
それはきっと知っているという事で
…きっと、じゃないか
確実に知っている
彼女とマホトさんがどうなったのか俺が知っている、という事を
だからそこから導き出される答えはひとつしかない
だから俺は、今から家まで来るっていう彼女に二つ返事で了承して
迎えに行く事もしないで
何の準備もしないまま、ただひたすらに待っている
ろくに集中もできないゲームなんてしながら
そして、
ピンポーン
なんて
それはまるでタイムリミットの合図のようで
俺は一息ついてから、立ち上がる
ゆっくりと玄関までの道のりを歩いて
そして外を確認する事もなく
そのまま扉を、開いた
「っ…あ、」
そこには勿論、Aちゃんがいた
彼女は開いた途端何かを言おうとして
だけど失敗して言葉にならなかったようで
音だけ残して、眉を下げながら俺を見上げていた
「…久しぶり」
そんな様子に苦笑いを浮かべながら、俺はそう言う
大きな瞳、下がった眉
それはもうお互いに悟っていた
これから何を話すのか
そしてどうなるのか
彼女は俺を見つめながらその瞳を揺らしていて
だから、
「…もういいよ」
「え…」
笑顔を消して、真っすぐに彼女を見つめる
平静に、冷静に
感情は押し殺したまま
「俺もそんな本気じゃなかったしさ」
もうどうでもいいっていうか、飽きたっていうか
なんて淡々と伝える
彼女は驚いた表情のまま固まっていて
そして沈黙
それを終わりの合図にしよう
これ以上は見ていられないから
「それじゃ、バイバイ」
吐き捨てる様にそう言って
俺は彼女から視線を外して
扉を閉めようとする
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於音 - 本当にいい小説でドキドキ凄かったです！！感情が顔に出てしまいました笑笑これからも頑張ってください！ (2020年4月27日 23時) (
レス) id: 34eb78efc2 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - とてもいい小説で、泣いたのは、これが初めてでした！いい作品ですね！♪( ´ ; _ ; ` )これからも頑張って下さい (2018年10月1日 19時) (レス) id: d07448dafe (このIDを非表示/違反報告)
ももた(プロフ) - sakura829twinsさん» ありがとうございます！書くのもとても楽しかったですが、そういうコメントを頂けると本当に励みになります(^^)次はおそらく「恋人ごっこ」という作品がもうすぐ最終回ですので、もしよろしければそちらもお願い致します(笑) (2017年7月12日 17時) (レス) id: 9c4e44a43b (このIDを非表示/違反報告)
sakura829twins(プロフ) - 占ツクの小説を読んで泣いたの初めてです(泣)ほんとにいい話でした！読めてよかったです！！ (2017年7月10日 19時) (レス) id: d081082d44 (このIDを非表示/違反報告)
ももた(プロフ) - みにーさん» 作者の作品一覧からご覧下さい(^^)それでも表示されない場合はネットから夢ツクールへ行って頂き、設定ページにてR18の表示設定をして頂ければ出てくるかと思われます。 (2017年4月24日 23時) (レス) id: 9c4e44a43b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももた | 作成日時：2017年4月2日 3時
