15. 声 ページ16
..
こうしてエーデルワイスは知りました。
彼女の、たんぽぽの涙を。
たんぽぽは言いました。
『忠義のとこに帰るよ』
エーデルワイスは言いました。
「帰らんくていい」
…エーデルワイスは、たんぽぽに昔の自分を重ねて見ていたのです。原因は違えど、状況は似ていました。
孤独で、どこにも居場所が無かったあの頃、ずっと誰かに縋りたかったと。
『すばる、ありがとう。』
そう微笑む彼女にはまだ、秘密があると、
エーデルワイスは確信しました−
. 渋谷side .
『…あ、』
す「大丈夫やで、はい、」
Aが俺と頻繁に会うようになって少したった頃、
俺がこいつに抱く違和感は日に日に大きくなっていった。
まず、お箸が持てへん。持っても落としてまう。
つまづく回数も、立てない時間も
ゆっくりやけど、増えていってる気がして。
最初は、足が悪いだけやと思ってた。
そう思いたかった。でも、今はもう、
それだけじゃない。絶対違うと思ってしまう。
す『病院行こう…』
「…いや。」
頑固なやつで、全然俺と一緒に病院に行こうとしない。
大倉は大倉で、よろしくやってる様子で、
俺が何言おうと、軽く受け流すだけ。
Aのそばにおったって、帰ったって。
ちゃんとAを見たってほしい。
それだけやのに、大倉は…
『すばる、ごめんね…』
大倉はAに、こんな顔をさせる。
なんでなんかな。
この時はまだ、俺は大倉を信じてたから、
すれ違ってるだけで、大倉はAと向き合えるって
2人にとって、向き合う時間が少なすぎるだけで
ほんまはお互い想いあってる、って。
でもな、あの日俺は知ってもうてん。
俺らはアイドルやから、一応大きい病院で診察受けるんやけど、
低血圧で引っかかって、病院に行った時…
診察室の、ちょっとした隙間から聞こえてきた声。
『入院はしません。』
紛れもなく、Aの声やった。
医師「以前にも説明しましたが、Aさんの病気は、将来寝たきりになり、スムーズに話すことが困難になる病です。最悪の場合、命にも関わります…」
す『は…？』
知ってもうてん。Aの、秘密を…。
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∞くらゆい∞(プロフ) - 華花さん» 華花さん、ありがとうございます！感動していただけたんですか(；；)めっちゃ嬉しいです。私も最後までドキドキして書いているので、移行先でもよろしくお願いします！ (2018年5月8日 10時) (
レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
∞くらゆい∞(プロフ) - みくさん» みくさん！ありがとうございます(；；)そう言って頂けるだけで、ほんと描く気力になりますし、毎回泣いてくださるなんて、ほんとに嬉しいです。移行先でも、どうかよろしくお願いします。 (2018年5月8日 10時) (レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
華花 - とっても切なくて感動しました。結末がどんな風になるのかドキドキしています。応援してます。頑張ってください。 (2018年5月8日 0時) (レス) id: d8b8a4fb67 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - こんなにも胸が苦しくて毎回泣けるのは初めてで、切ないのは久しぶりです。どんな結末でも最後まで楽しみにしています。 (2018年5月7日 22時) (レス) id: 74ebaad20b (このIDを非表示/違反報告)
∞くらゆい∞(プロフ) - めちゃさん» めちゃさん…すごく嬉しいです…。もうすぐ移行になります。移行先で完結になる予定でいますが…ほんとに、ほんとにそんな言葉は嬉しいです。ありがとうございます。最後までみてほしいです。 (2018年5月7日 22時) (レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞くらゆい∞
| 作成日時：2018年4月17日 17時
