26. なにも ページ27
. 大倉side .
Aのことを忘れることなんて、世界一簡単で
どうでもいいと思ってた前までの自分。
すばるくんはいつも俺に
「帰ったって」って言うてくれてた。
今になって、その真意がわかる。
そばにおって支えるというのは、何もひとつだけの意味じゃなくて、Aに生きる力を与える全てのことだと。
大「A」
何度呼んでも、君が僕に返事をする日は来ない。
病棟を出ようとした時、
医師「大倉さん、ですね」
大「え、はい…、」
Aの担当医に呼び止められた。
医師「…Aさんのことでお話があります。」
大「あの、でも僕は、」
医師「あまり時間がありません」
大「え…？」
.
先生が俺にした話は、あまりにも理解し難いものだった。
大「脊髄小脳変性症…？」
大「まさか…。何かの、間違いじゃ」
医師「発症は、2年前からです。
間違いではありません。」
大「2年前、って」
俺と付き合ってる時から…？
…その時期ってAと上手くいかんくて、
浮気し始めた時期や。
大「進行状況、は…？」
医師「この病気の特徴は、非常にゆっくり病状が悪化するところにあります。」
医師「今、Aさんは歩くことが以前より困難になってきており、手先の力もあまりありません…。
話すことも、少しずつではありますが簡単ではなくなってきています。」
大「…そんな…」
車椅子、俺が感じたAの話し方の違和感。
すべて、この病気のせいやったん…？
大「治るんですよね？」
医師「特化した医療法は…現在見つかっておりません」
大「それじゃ…Aは」
大「話すことも、自由に歩くことも、できなくなるってことですか？なんの治療もできずに？」
医師「……リハビリを続けて、少しでも身体を動かすことが必要です。」
大「自由が奪われて行くのを、頭で理解しながら？」
できることは、リハビリぐらいって、
なんでそんな…そんなことぐらいしかできひんって
大「そんな…そんなっ……そんなこと、
あいつ何かしましたか！？」
大「そんな残酷な病気になるのは、僕でよかったっ…」
大「Aっ…」
" す『もう、ほんまに来やんといてほしい。』
す『Aには、俺がおるから』"
俺には、なにもできひん
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∞くらゆい∞(プロフ) - 華花さん» 華花さん、ありがとうございます！感動していただけたんですか(；；)めっちゃ嬉しいです。私も最後までドキドキして書いているので、移行先でもよろしくお願いします！ (2018年5月8日 10時) (
レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
∞くらゆい∞(プロフ) - みくさん» みくさん！ありがとうございます(；；)そう言って頂けるだけで、ほんと描く気力になりますし、毎回泣いてくださるなんて、ほんとに嬉しいです。移行先でも、どうかよろしくお願いします。 (2018年5月8日 10時) (レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
華花 - とっても切なくて感動しました。結末がどんな風になるのかドキドキしています。応援してます。頑張ってください。 (2018年5月8日 0時) (レス) id: d8b8a4fb67 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - こんなにも胸が苦しくて毎回泣けるのは初めてで、切ないのは久しぶりです。どんな結末でも最後まで楽しみにしています。 (2018年5月7日 22時) (レス) id: 74ebaad20b (このIDを非表示/違反報告)
∞くらゆい∞(プロフ) - めちゃさん» めちゃさん…すごく嬉しいです…。もうすぐ移行になります。移行先で完結になる予定でいますが…ほんとに、ほんとにそんな言葉は嬉しいです。ありがとうございます。最後までみてほしいです。 (2018年5月7日 22時) (レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞くらゆい∞
| 作成日時：2018年4月17日 17時
