女の子は可愛いもので__Takanori.I

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「ままぁ、りったん！たんじょーび！」

「おはよう、結人。りつ誕生日だね。」

「ぼくは、１２がつのおたんじょーび！」

「りっちゃんは？」

「りったんはー、８がつ！」




今日はりっちゃんのお誕生日。


うだるような暑さの朝、ごはんを作ってると
張り切って起きてきた次男坊。







「そうだね、何歳になったんだっけ？」

「ぼく４さい！ りったん１さい〜！」

「じゃあ１歳のりっちゃんと
みなとくんも起こしに行こうか！」

「えー、みなとくん なんさいー？」

「結人くんのお兄ちゃんだから４歳でしょ？」

「おにーちゃん！だから４歳…？」






むむむって難しそうな顔をして
お兄ちゃん＝同い年っていう矛盾を
必死に考えてるようで、笑






「ふたりとも同じ日に生まれたんだよ」






思い返せば毎年同じ日にふたりをお祝いして
当たり前のようにふたりセットで考えてたけれど
詳しく話したことはなかったかも。




「おなじ！」

「湊人と結人はふたりでママのお腹にいたんだよ。」





寝室に向かいながら結人とお話をする。





「ゆいくんのお顔、みなとと顔そっくりでしょ？笑」




寝室に入りまだ寝てる湊人を覗き込み



「同じ〜♪」



ほっぺたを抑えて
にひーって笑う結人。






「じゃあお兄ちゃん起こしてくれる？」

「わかった！」







「りっちゃん、朝だよ」

「 ふぁ… 」






しっかり開かない目であくびをするりっちゃん。




「りったん、りったん。おめでとうっ」




湊人を起こしてたはずの結人が
まるで語尾にハートマークが付くかのような
優しい声でりっちゃんに話しかける。





「まま ！ まま ！ あのねぼくが、
１ばんにりったんお祝いしたんだよ！」

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