稽古1 ページ16
A「ぐっ…！」
同田貫「まだまだ、打ち込みが甘ぇ。もう一回斬り込んでこい。
…じゃねぇと、戦場でそんなんじゃ一瞬でお陀仏しちまうぞ。」
A「ッ…！！」
今、Aと同田貫は、本家にある広めの庭で手合わせをしている。
こうなったのは、数刻前に遡る＿＿
小狐丸「では…ぬしさま、行って参ります。」
(人1)「ああ。くれぐれも無茶はするなよ。
武運を祈る。」
今日もAは、出陣していく第一部隊を陰ながら見送っていた。
第一部隊には太郎太刀と次郎太刀も普段から所属している。
それ故、第一部隊が出陣するとAは一人きりになることが多いのだ。
もちろん仲の良い刀剣も増えてはきたが、皆仕事などがあり都合良くずっと一緒に居れる訳ではない。
この本丸には刀剣も多く、人手も足りている。しかも、Aは刀剣達の中でも結構遅くにやって来たほうに入り、それ程レベルが上がってはいない。
…つまり、あまり仕事が当たってくることも少ないのだ。
A「主様や、兄様達のお役に立ちたい…
お守りしたい…」
いくら邪気を祓うための『守り刀』であっても、守るための『守り刀』。
守られてばかりでは、やはりAも納得がいかぬ様子だった。
…しかし、めっぽう強い訳でもない。
むしろ戦いなど、出たことすらないのだから。
A「…強く、なりたいなぁ。」
同田貫「じゃあ強くなりゃいいじゃねぇか。」
A「！！」
ボソリと呟いた声を拾い上げたのは、同田貫正国だった。
同田貫「強くなりたいならなればいい。
…単純な話だ。
精一杯、限界まで努力してねぇのに理想の姿になりたがるだけなら、それはただの我が儘だ。
だが嬢ちゃんはまだ何もしてねぇ。努力次第じゃ今より強くなれる。
大事な奴を、守りたいんだろ？」
A「…ッ、はい…
…というか、何故ご存知なのですか！？まさか同田貫さんは読心術を…！？←」
同田貫「だァァァァァァ！ちげぇよ！！テメェがさっきからブツブツ呟いてたのが聞こえてきたから来てみただけだ！気付いてなかったのか！？；；」
A「えっ←」
同田貫「無自覚かよ…；
まあいい。強くなりてぇなら、俺と稽古してみねぇか？
やるかどうかは、嬢ちゃん次第だ。」
A「…！はい、是非！！」
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あい - この小説何回も読み直しました！とてもお話が素敵でとても面白かったです！続きも頑張ってくださいね！ (2019年1月2日 2時) (
レス) id: 3de2951021 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこゆき - 文月緋さん» ありがとうございます！毎回遅くて申し訳ないです；；めちゃくちゃ頑張ります！(( (2016年8月14日 10時) (レス) id: 1d3ce8f2e0 (このIDを非表示/違反報告)
文月緋 - おお！！続き楽しみにしてました。これからも頑張って下さい！ (2016年6月15日 20時) (レス) id: 3f8854c3dd (このIDを非表示/違反報告)
ひよこゆき - 名無し91309号さん» すみません、次郎には口調に女性っぽさのあるがれっきとした男性として描けるように私も注意を払っていましたがまだまだ私の配慮不足でした…申し訳ありません。ご指摘ありがとうございました、是非参考にさせていただきます。 (2016年6月5日 17時) (レス) id: 1d3ce8f2e0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し91309号(プロフ) - 次郎は一人称女みたいだけど話し方は普通に男ですよ。特別女になりたいという願望もありません (2016年6月5日 14時) (レス) id: 1e7336d97f (このIDを非表示/違反報告)
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