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・
ショッピが私の家に来た頃。
ショッピはあまり部屋から出てこなかった。
よく部屋ですすり泣いていた記憶がある。
それはそうだ、
小学生の低学年では母親を亡くし、
６年生の冬に最愛の父親を亡くしたのだから。
・
ショッピはずっと、泣いていた。
昔から、泣き虫だった。
小学生の頃は、ちょっとの擦り傷で泣いていた。
そのとき、私はそばに寄って、
「痛いの痛いの、飛んでいけ」そう言った。
痛いはずなのに………その言葉を聞いたときに、
泣くのを我慢していたショッピの顔を覚えている。
悪ガキ達がショッピの大切にしていたカードを奪った。
また泣いていた。
私は、悪ガキ達を全員コテンパンにした。
少し折れてしまったカードをショッピに渡すと
泣き止んで、笑っていた。
「ショッピは笑ってる方が私は好きだよ」
「ありがとうAちゃん」
そう言って手を握り合った。
ショッピのお母さんが亡くなった。
ショッピは少しだけ強くなろうと涙をこらえていた。
少しずつ、そのときからショッピの笑顔が消えてきた。
表情を、感情を表に出さなくなってきた。
そんなショッピを私は隣で見ている事しかできなかった。
・
小学六年生の冬
ショッピの父親が倒れた。
・
私の父親は休日出勤中。
急いで私の家まで来た。
雪が降ってた。寒い日だった。
「119番！」
そう言って二人で１１９番をした。
ショッピのお父さんはすぐに、運ばれた。
世界が初めて真っ白に染まっている瞬間だった。
その日、私はショッピの震える手を握った。
ピーポー…ピーポー…
私たちは去っていく救急車が見えなくなった後もその後を見つめた。
体が凍っても、見続けることをやめられなかった。
わたしは何も声をかけることができずに、
代わりに、強く強く、手を握った。
彼を不安にさせないように。
ショッピはただ真っ直ぐ見つめていた。
・
そして訃報を聞いた。
天涯孤独であったショッピのお父さんの唯一信頼していた
私のお父さんが喪主になっていた。
ショッピはその日も涙を堪えていた。
・
ショッピは私の家で預かることになった。
家族ができた。
でも、ショッピはずっとずっと部屋で泣いていた。
父親は多忙で夜になるとよくドアの前で話しかけていたが
ショッピは声を潜めて泣くのを我慢して寝たふりをしていた。
私は、よくショッピの部屋のドアの前に座った。
「ショッピ、ご飯食べないと死んじゃうよ？」
shp「いらない……」
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まろん - 更新きちゃぁぁぁ！展開楽しみすぎます!щ(゜▽゜щ) (2022年11月6日 0時) (
レス) id: b18d6a1c45 (このIDを非表示/違反報告)
nnn - はぁっ！最高すぎます！更新待ってました号泣 (2022年11月3日 21時) (レス) @page46 id: 8156faff94 (このIDを非表示/違反報告)
れんれん - 神作きちゃぁぁぁーーー！更新楽しみにしてます！！！！ (2022年10月30日 21時) (レス) @page45 id: 63496a6874 (このIDを非表示/違反報告)
Kote(プロフ) - 歯磨き粉2号さん» 更新長らくお待たせして申し訳ありません…！作品に対しても、とても素敵なお言葉をありがとうございます！作者大感動と照れ照れしてしまいました。これからもよろしくお願いします！ (2022年10月17日 22時) (レス) id: 00da8aa88a (このIDを非表示/違反報告)
Kote(プロフ) - hasuさん» 更新大変お待たせしました…！3回も！勿体無いですし大変恐縮です！ありがとうございます。完結は絶対にさせますので、よろしくお願い申し上げます！ (2022年10月17日 22時) (レス) id: 00da8aa88a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kotegawa | 作成日時：2022年2月14日 0時
