45話 ページ46
「理由……聞かせてくれへん？」
「……………」
「丸のこと、好きなった？」
「え…？なんで？」
「昨日丸と飲みに行っとったし。丸からはA怒らせたなんてLINE来たけど、」
「そっか…。」
「好きになった、っていうのとは違うの。全部全部私が悪い」
「…どういうこと？」
「私、丸ちゃんのこと忘れてたよ？ほんとに忠義のこと好きだった。」
「…………………」
「でもね、昨日会って話して、なんかまだ忘れられてないようなモヤモヤした気持ちになった」
「……………うん、」
「こんな中途半端な気持ちで真剣に向き合ってくれてる忠義とは付き合い続けられない」
「そんなっ…、俺は別にそれでもいいって…」
「それじゃダメなの。いつまでも忠義に甘えてられない。忠義は優しいから、」
「…………」
「だから、別れよう？」
丸ちゃんに好きだと言われたことは言えなかった
今度は忠義が苦い顔をした
目には涙を溜めていて、そういう私の目も今にも涙が零れそうになっている
「丸のことはどうすんの？」
「どうもしないよ。」
「え、好きやないん？」
「分からない。でもなにもできないよ、そんな資格ない」
「そっか…。」
「…………うん、」
そして忠義は私と向き合うようにして座った
「最後に、抱きしめさせて欲しい」
「………うん、」
忠義は私を包み込むように抱きしめた
その腕からは温もりと、自惚れかもしれないけど愛も伝わってくるような気がして
私も背中に回した腕から温もりと忠義への愛が伝わるように
今までの感謝とこれからを想うハグ
「……………ん、ありがとう」
「こちらこそ。」
離れた後の忠義の顔はスッキリしているように見えて、涙はなかった
「友達には戻れるよな、俺ら」
「いいの…？友達に戻っても」
「当たり前やん。また2人で飲みに行こ」
「ありがとう。2人で飲みに行こうね」
「おん。」
帰り際も2人とも笑顔で
これから友達に戻れるなら、私たちに涙は必要ないから
「気をつけて」
「うん、お邪魔しました。またね」
「おう」
玄関が閉まる音が背中からした
その音が私と忠義、いや、大倉を友達へと戻してくれた気がした
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えりか - すごく面白いです。展開が気になります！ (2019年11月19日 2時) (
レス) id: 1fee9c5667 (このIDを非表示/違反報告)
∞鮭Eighter∞(プロフ) - はじめまして！コメント失礼します♪ 最近これを読みはじめて、どっぷりハマっちゃいました笑 これからのストーリーもめっちゃ気になります！完結するまでずっと付いていくんで！！笑笑 (((…あ、でも、完結もちょっと寂しいかな…笑 (2019年11月16日 18時) (レス) id: bebe1eefda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マシュマロ | 作成日時：2019年10月31日 17時
