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「ヌナ！ヌナ！ヌナ！お願いっお願いだから」
『やーだー』
「なんでっ、なんで。今誰もいねぇじゃん！今しかないじゃんか」
『えー、だってこの前もしたばっかじゃん』
「この前はこの前！今日は今日！ねー、ヌナお願いっ」
『…その姿、弟達に見せてやりたいわ』
「んなこと出来るわけねぇだろ。ヌナにしか見せれねぇんだから！俺の体の為にも、お願い！」
『だって疲れるもん…』
「っもー！なんで！お願い！今月は今日だけでいいからっ」
『いや、もう6月も終わるよ』
「はいはい、サンキュ。はい、準備して」
『なんも言ってないのに…』
私はドアを開けて、部屋へ入れてあげる。
「…あーやべぇ。ほんと…気持ちいい」
『変な言い方をするな』
ぺしっと、ユンギの頭を叩く。
床にぺたんと座る私の膝の上で、横になり腕組みしたまま目を閉じてるユンギ。
そして、私は耳かきを持ってユンギの耳掃除。
「オンマによくしてもらったけど…」
「やっぱりAヌナにしてもらうと」
「たまんねぇな」
『っ、もう！言い方！(笑)』
他のメンバーがいる時はこんな事絶対に言わない。
それにこんなに甘えてきたりもしない。
いつも通り、あのユンギのまま。
でも、ほんと月に2.3回もあるかな？っていう私とユンギがたまたま宿舎に2人きりになる時間があると、途端に弟感全開に出して甘えん坊になっちゃう。
そしておねだりされる耳掃除タイム。
甘えてくる姿が普段から想像できないくらい可愛くて。
そして断るとまた拗ねておねだりするから。
それが…また可愛い。
『はい、次こっち向いて』
くるんと向きを変えて、私の方に向き直るユンギ。
『いい子でちゅねー』
ふわふわの白い髪を撫でながらそういうと、
「んっ」
目を閉じたまま、ぎゅっと私の腰に手を回してくる。
『なにしてるの？』
「他のやつらが帰ってくるまでいいだろ？」
『これは別料金だな』
「ケチ」
そう言って2人で笑う。
ユンギもお兄さんとして他のメンバーを支えてるから、
こんな時間があってもいいのかなって。
2人の秘密。
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作者名：蘭 | 作成日時：2021年4月30日 23時
